|

御社も企業バーナー公告を掲載してみませんか
!!
お問合せ:企業公告宛(アジアインフラストラクチャー総合研究所)
【中国国境〜中央アジアへの石油輸送】
中国はカザフスタンにあるニつの油田の原油掘削権(註1)を取得しており、すでに採掘を開始している。現在、年間約100万トンほどが鉄道輸送を通じて、輸入されている。カザフスタンから中国の新彊までの石油パイプラインの全長は約3,000kmほどあり、コスト的に高い。今後、石油の輸送量の増加にともない、パイプラインの建設も浮上することと見られる(註2)。
一方、最近になって中国石油化工集団公司は、カザフスタン対岸のアゼルバイジャンにある「ピルサガト」油田の権益50%を取得した(2003年6月)。確認埋蔵量は約700万トンと中規模油田であるが、中国企業の同地域における存在感が高まっている。
カスピ海の油田地帯
(註1:中国の石油大手2社は2003年3月に、カスピ海北部の巨大油田「カシャガン」(推定埋蔵量380億バレル=左記地図参照)に、英ガス大手の「ブリディシュ・ガス」(BG)がもつ権益(16.7%)を買収することで合意した。しかし、この合意はまだ確定したわけではなく、他の参加各社は5月まで、中国2社の買収を阻止できる権利をもっている(註1‐1)。)
(註1‐1:中国の石油大手、中国海洋石油はカザフスタンの油田権益の一部を英ブリティシュ・ガス(BG)グループから買収する計画を断念した。油田の他の株主がBGの権益を購入することを決定したため。米エクソンモービルや英蘭ロイヤル・ダッチ・シェル、イタリア炭化水素公社(ENI)など既存株主6社が中国海洋の参入に反対した。株主がもつ株式優先購入権を行使する。カスピ海北部油田プロジェクトは、2006年を目処に原油と天然ガスの生産を始める。)
(註2:今のところ、当初予想されていた中国・新彊のタリム盆地(参照:「タリム盆地の石油・ガスパイプライン網」)からの石油産出が期待されたほどではなかったため、カザフスタンからのパイプラインの敷設は、実行されない可能性が高いとの指摘がある(註2-1)。しかしその一方、タリム盆地における天然ガスの産出は予想の域ということもあり、「西気東輸」プロジェクトが現在、進行中である=参照:本欄「西気東輸プロジェクトの進展」)。
(註2-1:中国国営の石油天然ガス集団公司(CNPC)とカザフスタンのカズムナイガスは、カスピ海沿岸の原油を中国に輸出する大規模パイプラインの建設を促進する合意文書に調印した(2003年6月3日)。今回の合意文書に基づき、CNPとカザフスタン側は採算性を考慮しつつ、具体的な建設計画づくりに着手する。同計画は両国間で1997年に原則合意したが、採算にのるには年間2,000万トン以上の輸送量が必要とされ、カザフ西部の都市アティラウまで一部区間だけが建設済みであった。今回はこのアティラウから北西部のケンキャク〔約450km〕までの区間を優先して進めることで合意した〔なお、この区間のパイプライン敷設工事は2003年3月に完成している〕。また2003年5月には、次ぎの段階として、カザフスタン中部のアタスから中国側国境のアラシャンコウ(阿拉山口)までのパイプライン建設プロジェクトに着手した。)
【中国ーカザフスタン、パイプライン建設で調印】
中国石油天然ガス集団(CNPC)とカザフスタンの国有石油ガス会社・カズムナイガス社は、カザフスタンのアタスから中国の新疆・阿拉山口までの石油パイプライン建設(第2期工事、全長1,240km)に関する協議書に調印した(なお第1期工事区間のアティラウ〜ケンキヤク間(450km)はすでに2003年3月に完成)。2004年8月に着工し、完成時期は2005年12月の予定。初年度の原油輸送能力は年間1,000万トン。このパイプラインにはロシアも関心を示しており、ロシアはオムスクからカザフのアタスへのパイプラインによる原油輸送を始めた。
【中国〜カザフスタン間の石油パイプラインが着工】
カザフスタンのアタスから中国新疆ウイグル自治区の阿拉山口までを結ぶ中国〜カザフスタン間の石油パイプライン敷設工事が2004年9月28日に着工する。パイプラインの全長は約1,000km。敷設工事は、中国石油天然気集団公司とカザフスタンの国営石油天然ガス会社が共同で請け負う。第1期工事にかかる費用は7億ドル。完成は2005年の予定、年間1,000万トンの石油輸送能力が見込まれる。第2期工事は2011年の完成予定。完成後、カザフスタンから中国への石油輸送能力は年間2,000万トンに拡大する。
≪2005年段階≫
【中国ーカザフ石油パイプライン、中国側でも着工】
カザフスタンの西部の都市アティラウから中国新疆ウイグル自治区の阿拉山口までを結ぶ中国・カザフ石油パイプラインの新疆ウイグル自治区部分が2005年3月23日、同自治区精河県で着工した。カザフスタン側はこれより前に、アタスから阿拉山口までのパイプラインの工事に着工している。パイプラインは全長3,000km余り、カザフスタン国内部分が2,800km、中国側部分が240km。投資総額は30億ドル。建設計画によると、アタスから阿拉山口までのパイプライン(約1,000km)は2005年12月中旬に開通予定(地図参照)。年間1,000万トンの石油輸送能力が見込まれる。全線完成後には、カザフスタンから中国への石油輸送能力は年間2,000万トンに拡大する。石油輸入を担当する新疆独山子石化公司は、パイプライン建設と並行して、石油精製工場(1,000万トン規模)とエチレン工場(120万トン規模)の建設を進めている。
●中国〜カザフスタン、石油パイプライン・第1期工事連結
中国とカザフスタンを結ぶ石油パイプラインの第1期工事の本体接続工事(約1,000km)が2005年11月14日、中国側・新疆ウイグル自治区の阿拉山口で連結された(写真参照)。パイプの直径は813mm、年間輸送能力は2,000万トン。
≪2007年段階≫
●中国とカザフが石油・ガスのパイプライン建設合意
中国の胡錦濤国家主席は2007年8月18日、訪問中のカザフスタンで同国のナザルバエフ大統領と会談、両国を結ぶ石油輸送網の延長と新たなガスパイプラインの建設で合意した。胡主席は中ロと中央アジア4ヵ国の結束を掲げた上海協力機構(SCO)の首脳会議後にカザフを訪問。独自のエネルギー外交を展開している。合意したのはカザフ中部のクムコル油田とケンキャク油田をつなぐ石油パイプラインの建設。両国間には2005年にアタスと中国・新疆ウイグル自治区の阿拉山口を結ぶパイプラインが開通しており、ナザルバエフ大統領は「今回の合意でカスピ海と中国西部が連結されることになる」と強調した。カザフ経由でトルクメニスタンと中国を結ぶガスパイプラインの建設でも合意した。ーー(「日本経済新聞」、2007年8月19日)
(参照サイト):「中国〜カザフスタン間の石油パイプラインが建設着工」
(出所:「石油天然ガス・金属鉱物資源機構」HPより)
≪2009年段階≫
●中国と中央アジア結ぶ天然ガスパイプライン、操業を開始
中央アジアのトルクメニスタンと中国を結ぶ天然ガスのパイプラインが2009年12月14日、操業を開始した。中央アジアのガスを中国に供給する初の基幹パイプラインとなる。中国はカザフスタンからの原油輸入も拡大し、エネルギー分野で中央アジアとの関係強化を進める。中央アジア諸国にとっては、これまでロシアに限られていた輸出ルートを多角化し、価格交渉力を高める狙いがある。トルクメニスタンでの開通式典には中央アジア歴訪中の中国の胡錦濤国家主席と中央アジア3ヵ国の首脳が参加した。インタファクス通信などによると、胡主席は「パイプラインは中国と中央アジアの協力の象徴」と述べた。パイプラインはウズベキスタン、カザフスタンを通過。中国までの全長は約1800km。中国は建設中の国内パイプラインで沿岸部まで輸送する。輸送能力は年400億m3。ーー(「日本経済新聞」、2009年12月15日)
|