朝鮮半島の交通インフラ情報
(南北連結「京義線」の進展状況)
ー朝鮮半島の南北統一も時間の問題かー
朝鮮半島、新時代の幕開けへ・・・
≪朝鮮半島の南北統一・連邦制が新たなテーマへ≫
【2007年】 ≪New≫
◆南北縦断鉄道:「お祝い」韓国・「淡々」北朝鮮…対照的な表情
韓国と北朝鮮は、南北縦断鉄道の京義線・東海線試運転前日の2007年5月16日、開城で乗客リストを交換し、試運転の最終的な準備状況を確認した。試運転前の記念式典は、17日午前10時30分から南北の有力者が出席する中、京義線韓国側の文山駅と東海線北朝鮮側の金剛山駅でそれぞれ開かれる。京義線は午前11時
30分に文山駅を出発、都羅山駅で簡単な通関検査を行った後、午後12時20分ごろ軍事境界線を越え北側に入る予定だ。
(※文山の文=「サンズイ」に「文」)
南北の乗客は共に車内で昼食会を行った後、午後2時40分ごろ開城駅から復路につき、午後3時30分に再び軍事境界線を越え、出発地点の文山駅に戻ったところで試運転が終了する。列車は時速100km以上でも走行可能だが、安全を考慮し平均40km以下、非武装地帯では時速20〜30kmで運行する予定だ。韓国側は鼓笛隊の演奏を予定しており、京義線文山駅と東海線猪津駅の沿線一帯に統一旗と「お会いできてうれしいです」と書かれた旗を掲げている。また、レールに風船や花で飾り付けをするなど、祝賀イベント的なムードを演出しているが、北朝鮮側は淡々として折り、消極的な態度を示している。
韓国側からは京義線・東海線にそれぞれに100人が乗車するが、北朝鮮側は50名ずつ乗車すると通知してきている。16日に北が韓国側に通知した乗客は、最高位級だけは韓国側出席者の李在禎・統一部長官(京義線)・李庸燮・建設交通部長官(東海戦)に格を合わせているものの、その他は対韓国関係者や鉄道省の実務者ばかりだ。北側からは、京義線に南北閣僚級会談の団長を務めた権虎雄・内閣責任参事、金哲・鉄道省副省長、リ・スングン同省副局長、パク・キョンチョル民族和解協議会副会長らが、東海線に金竜三・鉄道相、朱東賛・民族経済協力委員会副委員長、チャン・ウヨン名勝地総合開発指導局局長らが乗車する。軍部高官は一人もいないという。東海線の乗客リストには「案内員」17人も含まれている。
また北朝鮮側は、試運転区間で外部撮影や北朝鮮側の人物に取材することを禁止するよう求めるなど、韓国側メディアを統制する意向を示した。列車が北朝鮮・開城駅に入る映像も、北側が撮影し南側に提供するとしている。試運転後、南北の合意が必要な鉄道開通や、両鉄道を利用した持続的な乗客・物流輸送にまで至るには、一つ一つに紆余曲折があることを予想させる。(韓国「朝鮮日報」、2007年5月17日)
◆南北将官級会談:試運転問題、軍事的保障措置で合意
韓国と北朝鮮は2007年5月10日、板門店の北朝鮮側の「統一閣」で行われた第5次南北将官級会談の最終日の会議で、深夜まで及んだ交渉の末、5月17日に京義線・東海線の列車の試運転を行うための一時的な軍事的保障措置について合意した。
これにより、京義線では韓国戦争(朝鮮戦争)中の1951年6月12日に運行が完全に中止されて以来、56年ぶりに列車が非武装地帯(DMZ)に入り、軍事境界線(MDL)を越えることになる。だが、今回の試運転は1回限りとなる。今回の南北将官級会談では、西海(黄海)の海上境界線の設定などを共同記者発表文に盛り込むことをめぐり、11日未明まで長丁場の交渉を繰り広げた。共同記者発表文で最大の争点となったのは、鉄道・道路の通過に対して恒久的な軍事的保障措置を講じるという合意文書を取り交わすかどうかという問題、また西海上の北方限界線(NLL)に代わる新たな海上境界線を設定する問題について、記者発表文に盛り込むかどうかという点だった、と消息筋は伝えた。北朝鮮側は「韓国側のNLLと北朝鮮側の海上境界線をすべて無くし、新たな境界線を設定して衝突を防ごう」と主張し、新たな海上境界線の設定に関する議論や今後の計画について記者発表文に盛り込むよう主張し続けたという。
一方、南北将官級会談が行われている最中にもかかわらず、北朝鮮の海軍司令部は10日、「韓国が西海5島(西海沖の軍事境界線近くにある5つの島)周辺海域での軍事力増強に乗り出したことで、緊張状態が高まっており、“(1999年、2002年に続く)第3の西海交戦”がぼっ発する可能性がある」と主張した。北朝鮮の朝鮮中央放送と平壌放送は、海軍司令部の報道官がこの日の談話で、「最近、南朝鮮(韓国)軍の好戦狂どもが、西海5島周辺海域での軍事力を増強しており、この海域における緊張状態を激化させている」と主張した、と報じた。北朝鮮側のこの日の談話は、第5次南北将官級会談で北朝鮮側が西海上の軍事境界線の問題や軍事衝突防止対策について提案したものの、韓国側が積極的な姿勢を見せなかったため、圧力をかけるために発表したものとみられる。(韓国「朝鮮日報」、2007年5月11日)
◆南北鉄道断絶後、56年ぶりに休戦線越える
南北の列車が2007年5月17日午前11時京畿道ムンサン駅と北朝鮮金剛山青年(韓国名:温井里)駅を出発し、それぞれ北朝鮮と韓国に進む。南北鉄路が断絶以後56年ぶりのことだ。南北は5月10日、板門店北側地域統一閣で第5次将官級軍事会談3日目の会議を開き、南北鉄道試験運行を軍事的に保障することにした。韓国側次席代表ムン・ソンモク(陸軍大領)国防部北朝鮮政策チーム長は「南北両側は5月17日、列車試験運行に対する制限的な軍事的保障に合意した」とし「南北鉄道と道路に対する恒久的な軍事保障は追後、軍事会談を開いてさらに論議することにした」と明らかにした。これにより、南北列車試験運行は予定通り行われる見通しだ。
南北は5月17日午前11時、韓国側列車が京畿道ムンサン駅を出発し、11時50分に軍事分界線(MDL)を通過、昼12時30分、北朝鮮開城駅に到着する試験運行に合意した。北側列車も同じ時刻に北側金剛山青年駅を出発、12時20分に韓国側江原道猪津駅に到着する。南北はまた海州直航路と南北2次国防長官会談、西海海上衝突防止案、西海共同漁労区域設定などに対して論議するために南北軍当局間会談を続けることにしたということだ。海州直航路は北朝鮮商船が黄海道海州港を出発して延坪島と仁川沖合の間を通り、韓国側西海に抜ける。北朝鮮はこの航路使用を韓国側に要求し続けてきた。現在は海州港を発った北朝鮮商船は黄海道南側の海岸線に沿って西海北端である白?(ペンリョン)島と黄海道長山岬の間を通り戻ることになっている。しかし北朝鮮海軍司令部スポークスマンはこの日、談話を発表し「最近南朝鮮軍が朝鮮西海5島水域に武力を増強配置し、この水域の情勢をますます緊張させている」とし「いつ第3の西海交戦が起きるか予測できない危険事態が造成されている」と主張した。(韓国「中央日報」、2007年5月11日)
【2006年】
◆北朝鮮、南北列車試運転を取り消し
≪最新≫
北朝鮮は5月25日に予定されていた京義線・東海線の試運転を取り消す意向を韓国側に通知した。韓国政府当局者は5月24日、「北朝鮮は今日午前、京義線・東海線の列車試運転を取り消すという意向を伝えてきた」と発表した。北朝鮮が試運転の取り消しを決めたことについて正確な理由は伝えられていないが、軍部の反対によるものと見られている。(韓国「朝鮮日報」、2006年5月24日)
◆南北が京義線と東海線のテスト運行に電撃的に合意した中、14日、坡州・臨津江駅を出発した京義線列車が「自由の橋」を渡っている。第12回南北鉄道道路連結実務接触により合意した今回のテスト運行により、韓国戦争中だった1951年6月12日から全面中断されていた京義線鉄道の運行が55年ぶりに再開した。(韓国「朝鮮日報」、2006年5月14日)
◆南北、鉄道の試験運行で歩み寄り
韓国と北朝鮮は2006年5月12日、開城で第12次南北鉄道・道路連結実務者協議を開き、近いうちに鉄道の試験運転を実施することで意見の歩み寄りをみたと伝えられた。これにより金大中・前大統領が6月に北朝鮮を訪問する際、列車で京義線を利用できる可能性が高くなった。南北は5月13日の明け方まで、具体的な試験運転の日程と期間、手続きや方法などについて夜通しの交渉を行った。南北は2004年〜05年の第9・10回経済協力推進委員会で列車の試験運行と鉄道開通式を行うことで合意していたが、北朝鮮側はこの間、具体的な試験運行の日程と軍事的保障措置については保留していた。北朝鮮側は今年2月の第11次実務者協議の際にも駅舎と信号体系の整備、宿舎の建設、駅構内の仕上げなどのための資材・装備の支援などを要求し、日程の決定を先送りしていた。しかし今回の実務者協議で試験運行の日数と区間などが確定したとしても、北朝鮮軍部の軍事的保障措置が取られなければ実際の試験運行と金前大統領の列車による訪問は実現しない。今回の実務者協議には韓国側からホン・グァンピョ建設交通部南北交通チーム長やキム・ギヒョク統一部経済協力第2チーム長が、北朝鮮側からはパク・ジョンソン鉄道省対外鉄道協調局長らがそれぞれ参加した。ーー(韓国「朝鮮日報」、2006年5月13日) |