ベトナムの交通・運輸インフラ整備状況
≪北部地域ーハノイ周辺・ハイフォン≫


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 【国道1号線・南北統一鉄道の整備】

 南北に長いベトナムは、首都のハノイと同国第二の都市・ホーチミンとの間は、鉄道でもおよそ1,700kmと、日本列島の南北を縦断するのに等しい。しかも主要都市のハノイとホーチミンとの間にはそれほど大きな都市はない。したがって開発にあたっては、全土をこまなく均等に開発するには資金等の制約のため、自ずと限界がある。そのため開発も、北部の「ハノイ」と、南部の「ホーチミン」を中心として開発するのが理に適っている。その上で、国内幹線(南北統一鉄道)の鉄道や道路(国道1号線)網を整備していくことになる。このうち、「国道1号線」については、世界銀行(ハノイ〜ヴィン間、ホーチミン〜カント間)と、アジア開発銀行(ホーチミン〜ニャチャン間)が、それぞれ復旧に対する借款を供与している。また、「ハノイ〜ホーチミン」間における「橋梁」の復旧に関しては、日本政府が借款を供与している(註1。一方、「南北統一鉄道」については、安全上緊急に架け換えを必要とする重要長大橋のうち、特に優先度の高い17橋梁の架け換えに対して、同様に日本政府の借款が予定されている(註2

 註1:全土の国道〔291橋〕と地方道〔132橋〕の合計423ヵ所のうち、113の国道橋梁および省道橋梁を、資金の範囲内で改修〔註1-1〕・架け替え、および維持管理体制のコンサルティングサービスを実施する。期間は2004年10月〜2009年2月予定)
 (
註1-1:改修対象となる橋梁は、全長10m以下〔18橋〕、100m超〔20橋〕、最長で328mーーなど)
 (
註2:「ハノイ〜ホーチミン」間〔全長約1,700km〕における鉄道区間のうち、経年劣化の激しい17橋梁の架け替え、およびアプローチ部分の改修工事と付帯設備の建設〔線形変更にともなう駅舎の移設、踏切撤去と立体交差など〕。期間は2004年11月〜2010年11月予定) 

 (参照サイト):「対越円借款ロングリスト(2005〜07年度)」(外務省・HP)
 (参照サイト):「
ベトナム向け2005年度円借款契約の調印」(国際協力銀行・HP)

 
(参照サイト):「ベトナムの地図」(Univ. of Texas Libraries)


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 【ハノイ周辺の整備】 地図参照

 ベトナムの首都・ハノイ周辺における交通・運輸インフラ整備としては、ハイフォン港の改良およびハイフォン港とハノイ市を結ぶ幹線道路(国道5号線=写真参照)の整備、ハノイ市における都市交通整備などがある。このうち、ハイフォン港の改修およびハイフォン港とハノイ市を結ぶ「国道5号線」改修は日本政府による借款が供与されている。ハノイ市の都市交通整備については各種計画の調査が現在実施されている。また港湾整備については、河口港である「ハイフォン」港への大型船の入港が難しいため、北部地域における深水港として「カイラン」港の開発計画がある。
 (:右記の写真は首都・ハノイと港湾都市・ハイフォンとを結ぶ国道5号線。日本の援助で建設している=出所:「国際協力プラザ」、2004年4・5月号=外務省HPより=一見するとどことなく日本の地方都市の幹線道路と見間違う)

 【ハノイ市内の道路インフラ整備】

 ハノイ市内の道路はベトナム戦争の後遺症もあり、舗装や幅員など問題点が多々ある。特に最近では、国道「1号」線や「5号」線からハノイ市街地へ流入する車輌が、市内を二分する「紅河」を横断する橋梁の数が少ないことで、交通渋滞の元凶となっている。そのため、日本政府による援助(円借款)により、市内の道路網整備が実施されている。具体的には、以下のようなものがある
(参考:「平成16年度 事業事前評価」、国際協力銀行〔JBIC〕より)

  市内を流れる紅河に新橋(全長3.1km、4車線)を建設
    (タインチ地区とザーラム地区と結ぶ)

  国道「1号」線と「5号」線を結ぶバイパス道路(環状3号線)の建設
   
環状道路3号線ザーラム区間: 全長3.5km 4車線
    (国道5号線との交差点から紅河新橋までの区間)

   環状道路3号線タインチ区間: 全長6.2km 4車線
    (国道1号線との交差点から紅河新橋までの区間)

  ファップバン高架橋区間: 全長1.1km(高架橋部分は946m)、4車線
  新ドュオン橋区間: 全長3.7km(橋梁部分は946m)、4車線(2車線からの拡幅)
  期間: 2001年1月〜2008年12月(予定)


 ハノイ市、市内鉄道建設プロジェクト案を承認】 

 ハノイ市人民委員会はフランスのコンサルティング社が提出した、同市の鉄道プロジェクト案を承認した。同プロジェクトは、2020年までのハノイ市交通運輸開発計画の中にある市内鉄道8路線のうちの一つ。同路線は1時間当たり(一方向)9,000人の乗客搬送能力をもつ。同路線の総延長距離は約5km、うち地下部分は1.5kmとなっている。

 【ハノイ市、都市高架鉄道プロジェクトの実行可能性研究を実施】
 
 
ファン・バン・カイ首相は交通運輸省が「ハノイ〜Ha Dong」間都市高架鉄道プロジェクトの実行可能性研究を実施することに同意した。同鉄道はハノイの都市鉄道網の中で主要路線となる。同鉄道は全長約13kmで、高架式の12の駅を配置している。当初の旅客数は1日延べ10万〜15万人、最終的にはこの3倍の乗客を見込んでいる。中国筋によると、同鉄道は2005年初頭に着工、2008年の運行開始を予定している。

 ■ノイバイ〜ラオカイ間高速道路、2区間着工

 ノイバイ(ハノイ市)〜ラオカイ(北部ラオカイ省)間高速道路建設案件のA4パッケージとA5パッケージの着工式が、北部イエンバイ省イエンバイ市アウラウ村で行われた。A4パッケージは北部フート省のカムケー郡とハホア郡の29.75kmの区間。A5パッケージは北部イエンバイ省のチャンイエン郡、イエンバイ市、バンイエン郡の41.15kmの区間。両パッケージとも韓国の京南(Keangnam)企業が施工を請け負っている。建設費は合計3兆6100億ドン(約164億円)。ノイバイ〜ラオカイ間高速道路は、ハノイ市・ビンフック省・フート省・イエンバイ省・ラオカイ省の5省市を通過して中国国境に至る全長246キロメートルの路線。完成すれば現在の国道70号線を通る場合に比べ、ハノイ〜ラオカイ間の所要時間を半減できるという。
ーー(2010/08/04)

 ■ハノイ〜ランソン間高速道路の建設を検討へ

 交通運輸省はこのほど、ハノイ〜ランソン(北部ランソン省)間とハロン(北部クアンニン省)〜モンカイ(同)間の両高速道路建設案件について、アジア開発銀行(ADB)との間で行った会議の結果を発表した。ハノイ〜ランソン間高速道路は、中国国境のヒューギ国境検問所(ランソン省)を起点としニューグエット橋(北部バクニン省)を終点とする道路で、当初は4車線道路として建設、将来6車線に拡張する。全体を6つの区間に分割して建設方法などを検討する。同高速道路の建設資金の調達方法について、交通運輸省はADB側の提案に同意した。それによると、2011〜2013年の期間にADBの通常資本財源(OCR)から約9億ドル(約790億円)、韓国輸出入銀行から2億ドル(約175億円)の融資を受け、残りはベトナム政府が拠出する。交通運輸省はまた、ハロン〜モンカイ間高速道路案件を引き続きADBの対越融資案件リストに登載するよう要請、十分な資金が調達できない場合は官民パートナーシップ(PPP)方式での建設を共に検討するようADB側に提案した。
ーー(2010/07/19)

 ■ハノイ:環状3号線第2期工事が着工

 タンロンプロジェクト管理委員会のファム・タイン・ビン副委員長は、ハノイ市環状道路3号線(第2期)建設案件の第3パッケージを着工したと明らかにした。第3パッケージはリンダム湖北側〜タインスアン間の長さ3.3kmの区間で、同市では初めての高架高速道路となる。建設費は1兆3760億ドン(約65億7000万円)で、タンロン建設総公社、第4交通工事建設総公社(Cienco 4)、第8交通工事建設総公社(Cienco 8)の共同企業体が施工する。2012年末に完成の予定。

 ハノイ市環状3号線(第2期)建設案件は、全体では8.9km(うち8.527kmが高架道路)を建設する。第1パッケージ(マイジック〜チュンホア間の3.5km)と第2パッケージ(チュンホア〜タインスアン間の2.1km)は年末に着工される予定。総投資額は5兆5470億ドン(約265億円)で、日本の国際協力機構(JICA)が有償資金協力を行っている。ーー(2010/06/24)


 
ベトナム政府、ハノイ市街地高架鉄道を計画

 ベトナム政府はハノイ市の市街地整備に着手する。特に重点政策としては、鉄道の高架化(ハノイ市内南郊のタインチ郡ゴックホイからハノイ中央駅を経て
北西部のザーラム郡イエンビエンに至る約25km)が計画されている。高架化計画は3期に区分され、@第1期はハノイ駅など主要駅の整備(投資額:1,680億ドン〔1,100万米ドル〕)、A第2期は高架建設(投資額:6兆7,180億ドン〔4億4,000万米ドル〕)、B第3期はイエンビエン駅の改良工事など(投資額:1兆3,120億ドン〔8,300万米ドル〕)ーーなどが計画され、2010年の完成が予定されている。

 
:イエンビエンは中越国境のランソン、ラオカイへの分岐点で、ハロン湾を結ぶ既存鉄道への接続線が2005年5月に着工された)


 (出所:「):「ベトナムの投資環境ー最近の状況ー」(信金中央金庫)

 (参照サイト):本欄「ベトナム・ハノイ周辺の主要道路網
              (ハノイ〜中国・広西壮族自治区)
 (参照サイト):本欄「
中国・昆民〜ベトナム・ハノイ ルート
              (ハノイ〜中国・雲南省昆民)

 
(参照サイト):「Hai Phong City Development」 (Haiphong People's Committee)

 (参照サイト):本欄:「ベトナム、経済インフラ整備(運輸)」(国際協力プラザ・ODAテレビ)

 (参照サイト):「ベトナムの投資環境ー最近の状況ー」(信金中央金庫)

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 【その他、ベトナム関連の動向】

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ダナン市:ハイテク産業などへの投資を優遇

 
ダナン市は、通信技術・電機・電子などのハイテク産業、輸出品生産産業、港湾・航空・金融・運輸・観光などのサービス産業への投資案件に対し、優遇策を適用する。具体的には、工業団地以外に立地するプロジェクトに対して用地買収費用の50〜100%の支援を行う。同市は現在、ダナン港の改良工事を実施中。またダナン空港の国際線(ダナン−シンガポール間、ダナン−大阪間など)の増便が計画されている。

 (:ベトナムで最大の国際港となる、ティバイ港の建設工事が日本政府の援助により、2006年に起工する。ベトナム交通運輸省によると、同港は大型船が接岸するには理想的な地形と広さで、完成後は8万トン級の大型船が接岸可能となる(現在は3万トンまで)。2010年には、年間110万TEUと110万トンの物品が取扱可能となる。この港湾の建設により、サイゴン港の移転促進や、ホーチミン市への大型トラック流入の削減が期待されるという。総工費は4兆7,000億ドン(約3億1,330万ドル)、うち85%を日本政府が融資する。)

 ●原子力発電所建設プロジェクト実行可能性報告書を政府に提出

 ベトナム科学技術省および工業省は原子力発電所建設プロジェクト実行可能性報告書、ならびに2020年までのベトナム原子力エネルギー発展戦略を政府に提出した。同報告書は2005年の国会に提出される予定。計画によると、ベトナムで初めての原子力発電所はPhu Yen省またはNinh Thuan省に建設されることになる。

 ●ベトナム支援国会合、2005年に34億USDの支援を公約

 
ベトナム支援国会合が2004年12月2日、2日間の日程を終え閉幕した。各支援国は2005年の政府開発援助(ODA)として、34億USD(昨年は約28億USD)を支援することを公約した。日本の支援額(ODA公約額)は前年より9億円多い926億円(9億200万USD相当)。またフランスは前年比の3倍にあたる4億USDの支援を公約、交通インフラ分野に優先的にあてられる。

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日本政府、2004年度800億円の優遇借款を供与

 日本政府は国際協力銀行(JBIC)を通じて800億円の円借款契約をベトナム政府との間で締結した。これはベトナムに対する、2004年度政府優遇借款協定の枠内で行われるもの。対象事業として、中小企業支援計画、国道3号線道路(ハノイ〜タイグエン)ネットワーク計画、ホーチミン東西大通り建設計画、カイメップ・チーバイ国際港開発計画、第2Ninh Binh火力発電所建設計画、ハイフォン市環境改善計画ーーなど6つのプロジェクトに充てられる。

 
ベトナム支援国会合、ODA総額4,500億円供与を表明】 

 世界銀行主催でハノイで開催されていたベトナム支援国会合で、日本、フランスなど支援国は2006年の対ベトナムの政府開発援助(ODA)として総額37億4,800万ドル(約4500億円)を供与すると表明した。日本は電力・道路などインフラ整備などを軸に1,009億円(9%増)の支援を表明した。
ーー(2005年12月7日)


 【2005年度】

 ◆2005年度 ベトナムに908億円の借款供与

 日本政府はベトナム政府に対し908億2,000万円を限度とする円借款を供与する。日本のODA(政府開発援助)全体の予算案は、前年度比3.4%減の7,597億2,800万円で7年連続のマイナス。しかし、ベトナムに対しては前年度比88億2,000万円増(10.8%増)の資金協力を行い、1992年以来の最大支援国としての存在感を鮮明に打ち出す。これとは別途、「第4次貧困削減支援貸付」(供与限度額25億円)供与の書簡の交換を2005年11月30日に行っている。これまでの累計では1兆982億1,300万円の供与となる。

   【主な借款プロジェクト】(円借款案件位置図
 @ ニンビン火力発電所増設計画(第2期)
 A ニャッタン橋建設計画(第1期)
 B 紅河橋建設計画(第4期)
 C 第2期ハノイ水環境改善計画(第1期)
 D 第2期ホーチミン市水環境改善計画(第1期)
 E 高等教育支援計画(ITセクター)
 F ファンリー・ファンティエット灌漑計画
 G 貧困地域小規模インフラ整備計画(第2期)
 H 地方病院医療開発計画
  94億2,100万円
 136億9,800万円
 137億1,100万円
  30億4,400万円
  15億5,700万円
  54億2,200万円
  48億7,400万円
 147億8,800万円
 18億0,500万円

 (参照サイト)

  :「
ベトナムに対する円借款の供与について(2005年度)」(外務省・HP)


 【2006年度】

 ◆2006年度 ベトナムに950億円の借款供与

 2006年度におけるベトナムへの円借款の供与額は950億7,800万円(前年度比4.7%増)となる。ホーチミン市での都市鉄道建設計画(「ベンタイン〜スオイティエン」間約20km)に対し、約208億円を供与。また「ハノイ〜ホーチミン」間の南北鉄道(全長1,700km)で経年劣化の激しい44橋梁の架け替え計画に約117億円、タインホア省のギソン工業団地内の石炭火力発電所建設に209億円ーーなどを融資する。

 (参照サイト):「対ベトナム円借款ロングリスト」(2006〜2008年度、外務省)


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