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近年、中国における政治・経済リスクの顕在化により、隣国のベトナムが注目を集めるようになってきた。そのいくつかの要因として、@ベトナム政府が工業化と外資の導入に積極的になっている、A今後における中国経済の高度化にともなう「元」の切り上げ対策、Bその他、中国の電力不足などからくる過度な一極集中へのリスク回避、C最近ではにわかに、日本製品に対する不買運動など政治リスクが極度に高まったーーなどが考えられる。この「ベトナム・ルート」は今後、上記のような要因で、中国リスクへの代替地として最も注目されよう(さらにこの流れは早晩、ミャンマーやラオス・カンボジアなどインドシナ周辺諸国へと波及することとなる)。この戦略をうまく活用した事例として、ーー
@近隣の中国市場等から部品調達を低コストで調達し、フィリピンにも輸出するなど競争力を確保したホンダ
A生産の半分を中国華南(内陸)に輸出する計画になっている東陶
ーーなどがあり、他の在ハノイ日系企業でも今後華南からの部品調達等を計画しているところは多いといわれる。--(参照サイト):「JETRO NEWS (第24号)」
なお今後、ベトナムにおいても中国同様、世界各国からの企業誘致により、電力や工業用水などの不足が懸念される。しかしことインドシナにおいては、流域河川の水量が豊富なことから、電力に関しては、ラオスや中国(註)などからの電力購入などで賄っていけるものと見られる。特に、ベトナム南部の海域では近年、天然ガスが掘削されており、有力な火力発電の燃料ともなっている。また工業団地についても広大な中国と違い、北部のハノイ、南部のホーチミン、中部のダナン周辺などと、比較的限られた範囲に集中的に配置されるものといえる。
(参照サイト):「VIET.JO(べトナムニュース」
(参照サイト):「グローバル化時代のベトナム工業化戦略」(「政策研究大学院大学」)

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≪電量不足緩和を促進、一方で労働力不足が顕著に≫
(註:しかし、現状におけるベトナム国内の電力事情はやはりかなり厳しいのが現実のようだ。自家発電などの自衛策は十分に考慮したほうがよいといえる。)
【註】 ベトナム電力総会社(EVN)は中国の雲南電力社との間で電力売買契約書に署名した。ベトナムと中国との電力売買契約はこれが初めて。契約によると、中国・雲南省から110kV電線を通じて40MWの電力が送られ、年間のベトナムの購入電力量は180〜200GWhに達する見込み。契約期間は2004年10月から2006年末まで。
(註:水不足には縁のないようなインドシナ半島・ベトナムで降雨不足のため水力発電用のダム貯水量が極端に低下しているもよう。そのため、このまま降雨がなければ農村部で計画停電を計画。ハノイ市とホーチミン市を優先供給する予定。ーー2005年4月26日)
(参照サイト):「ベトナムの国情と原子力開発」(「原子力百科事典」、独立行政法人 科学技術振興機構・HP)
【註】 ベトナム南部に位置するバリアーブンタウ省には近海で採掘される天然ガスを用いたフーミー火力発電所(右記の写真)が稼動している。同発電所は現在5号基までが設置され、総発電量は2,258MWで周辺全体の火力発電所を合わせると3,859MWとなる。発電量はベトナム全体の4割ほどを占める。
【註】 急激な外資の進出に伴い、ベトナムにおいても今後、労働力不足が懸念される。ホーチミン市近郊に工業団地を構えるビンズン省では今後、新たに4万人ほどの労働力が必要とされるが、供給可能な労働力は最大でも1万5,000人ほど(2020年までには17万人の需要が見込まれている)。それに伴い、大卒の技術系で月額1,000ドルを提示する企業も出現するなど、人件費も上昇している。
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