タイの高架鉄道BTSが開通後初めて黒字化

ー「スカイトレイン」と地下鉄を統合、総合輸送計画案もー


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 バンコク市内を運行している高架鉄道、「スカイトレイン」を運営する「バンコク・マストランジット・システム」社(BTS)はこのほど、2003年末の決算で開業以来はじめて黒字に転じたことを明らかにした。1999年12月に開通した「スカイトレイン」は利用客が当初の予想ほど伸びず、投資の回収に時間がかかっていた。しかし、2003年度は利用客数が開業初年度の2倍以上に増加、為替差益の順風もあって7億バーツ(約20億円)の黒字を計上した。開業4年にして悲願の第一目標をクリアした格好である。

  ▼スカイトレイン        ▼二階部分が歩道橋の役割も兼ねている  (Photo(C):IHCC)
   
  (註:▲上記の写真をそれぞれ「クリック」すると拡大写真になります

 開業初年度に約15万6,000人だった「スカイトレイン」の一日当たり利用客数は、2001年度に22万6,000人、翌02年には29万人、03年は32万人と着実に増大してきた。2003年度の売上総額は25億バーツ(前年比10%増)、04年は前年比7〜8%増の27億バーツを見込んでいる。ただ「スカイトレイン」は事業開始にあたって巨額の借り入れを行っており、利払いだけでも大きな負担を強いられている。「スカイトレイン」は今後、銀行団との債務リストラ交渉でさらに利払い負担を圧縮させたい考え。

 同社は利払い負担圧縮の交渉がまとまれば、直ちにシーロム線をメナム川を渡ってタクシン通り(トンブリ地区)まで2.2km延長する計画をもっている。これにより利用客数は一日平均3万人増加すると予測している。また、スクンビット線オンヌット方面の延長工事(約9km)にも早期に着手したい意向。ただ、BTS社の主な債権者であるドイツ復興金融公庫(KFW、債権額4億5,200万米ドル)や世界銀行グループの国際金融公社(IFC、8,000万米ドル)、サイアム商業銀行(SCB、120億バーツ)などの中には、バランスシートの安定を優先し積極的投資に反対している銀行もある。

 「スカイトレイン」の黒字計上は4月開業を予定している地下鉄事業にも朗報となっている。国内初の大量公共輸送機関として手探りで運営を進めてきた「スカイトレイン」をパイロット役に、早い段階での経営黒字化を目指す意向のようだ。なおタイ政府は現在、バンコク市内で運行中の「スカイトレイン」と2004年春、開通予定の地下鉄を買収した上で、総合輸送システムとして統合する計画を打ち出している。タクシン首相は、世界一ともいわれるバンコクの渋滞解消を掲げており、その切り札にしたい模様である。

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