≪上海リニア、商業運行を開始≫
−2006年4月26日−
2003年10月から実用運転を開始していた、「上海リニア」(浦東国際空港〜上海市街地)が正式な商業運転にはいった。上海市によると、2006年4月26日午前、中央政府の完工試験に合格したという。2006年3月末までの総走行距離は240万kmになる。
一部中国メデア(「京華時報」、2004年1月15日付など)によると、「北京〜上海」間を結ぶ高速輸送機関に、これまで有力視されていたドイツの「リニア」方式を断念して、日本とフランスが推す「レール」方式の鉄道が採用されたことが、報じられている。これは2004年1月7日に開かれた「国務院常務会議」で、「中長期鉄道網計画」が採決され、技術方式でドイツが推薦していたリニア方式を断念し、日本とフランスが提示していたレール方式を採用したーーというもの。「リニア」方式却下の理由について、@「リニア」方式の場合、同線と連絡する20本以上の従来線(鉄道)との互換性に欠ける、A中国は今後、在来線8カ所の幹線鉄道で最高時速200kmや160km区間の高速化計画を立てているが、リニア方式を採用しても、長期的視野でみた場合にはプラスにはならない。ーーなどの点を挙げている。
(註:なお、この件について、中国外交部の孔泉・報道官は1月15日午後の定例記者会見終了後、「国務院常務会議で採決された「中長期鉄道網計画」には北京−上海間高速鉄道計画の技術に関する内容は含まれていない」と説明。また「同計画は現在も検討中の段階である」と述べている=この件に関する経過は本欄:「「北京〜上海」高速鉄道に関する中国側マスコミの発表経過」を参照)。
(参照):本欄「【中国高速鉄道、2004年度における動向】ー(追記)」
■上海−杭州間リニア建設一時中止、再開の目処立たず
上海市閔行区政府弁公室の責任者は5月24日、上海市と浙江省杭州市をつなぐリニアモーターカーの建設が現在、一時中止となっていることを明らかにした。政府は中止に至った経緯を公表していない。中国新聞社が伝えた。同リニアモーターカーの建設計画は昨年3月、国務院から認可を受けた。全長175km、時速450km/h。中国では、上海市の浦東空港と市街地をつなぐリニアに次いで2番目のリニアとなる。建設費総額は350億元に達する見込みで、当初は2010年までの完成を目指していた。
ところが、リニアから放出される放射能の問題が急浮上。上海市政府が定める現行の光波防御帯の基準値は50〜100mだが、これは国際的にも低い基準であることに加え、今回のリニア建設では、現行の基準値を大きく下回る地帯が出てくることが判明した。このため、住民が建設計画の白紙を求める陳情運動を展開し、事態を重く受けとめた同市政府は、建設の一時中止を決定した。
これに対して国家発展・改革委員会(発改委)交通運輸司の王慶雲司長は、「現時点では、リニア建設計画が認可されているに過ぎず、工事及び設計計画については改めて国務院の認可を受ける必要がある。しかし計画が暗礁に乗り上げた今、リニア建設の先行きは極めて不透明で、仮に建設再開の目処が立ったとしても、2010年までの完成は到底不可能」と語る。区画整理が進められていた上海市閔行区では作業がストップし、リニア建設のために工事が中止されたアパートの建設作業が再開するなど、リニア建設を取り巻く今後の動きが注目される。ーー(「中国情報局」、2007年5月27日)
≪やはり、トランス・ラピット型リニアに欠陥が露呈≫
□浦東空港行きのリニアで火災、運行停止
2006年8月11日午後3時ごろ、上海市龍陽路駅から浦東国際空港に向かっていたリニアモーターカーの2両目から火が出ているとの通報があった。現場は龍陽路駅から出発して500メートルほど進んだ地点。
同日午後4時ごろに現場を目撃した人によると、車両からはまだ煙が上がっており、窓ガラスも一部割れていたという。浦東空港行きのリニアは運行を停止しているが、空港から龍陽路駅に向かう路線は正常運行に戻っている。ーー(「人民網」、2006年8月12日 )
□独リニア、時速200km走行で衝突事故
ドイツ北西部ラーテンのリニアモーターカー実験線で9月22日午前、29人が乗ったリニア車両が時速200キロで走行中、軌道上で止まっていた作業車両と衝突した。独DPA通信が警察の話として伝えたところでは、乗客と作業員のうち21人が死亡、10人が重傷を負った。運営会社は事故原因として人的ミスの可能性を指摘している。
実験線はオランダとの国境付近に位置し、全長31.8キロと欧州最長の軌道。実験車両が遠隔操作による無人運転をしており、最高時速450キロで走る。事故は出発点から約1キロの地点で起きた。1983年から一般客も試乗しているが、事故車は計測走行で、29人の乗客は運営会社の関係者や家族だったという。作業車両の上には2人の作業員がいた。ーー( 「日本経済新聞」、2006年9月23日 )
(参照):本欄「上海リニア」プロジェクトの課題と今後」
ードイツ本国と同じ経過をたどる場合ー
「上海万博」後の「リニア」軌道が焦点
(参照):本欄「独「トランスラピット」(車輛およびガイドウェイ)」(映像)
(参照):本欄「トランスラピット」のガイドウェイ概念」
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