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これまで、あまり注目を浴びてこなかったインドの自動車産業であるが最近、将来の発展要素を秘めた「BRICs」の一員としてにわかに注目度が増してきた。そこで調べてみると、なんと日系の「スズキ」の合弁会社が過半数を維持しているのには驚かされた。通常であれば、新規参入者が入ってくることによって、中国市場での独・VWのようにシェアを急激に落とすものだが、意外とその辺のところは「スズキ」はしっかりしている。念のため、現地の「サイト」を見てみたが、本国の日本以上にクルマのラインナップが豊富で、これならば競合他社もしばらくの間は、そう簡単にはシェアを取れそうにもないというのが実感である。特に、今後の自動車産業の発展に欠かせないのが、高速道路や市街地道路の整備を含めた社会インフラの整備である。この点では、中国は国家戦略としてわずか20年間ほどで約3万kmに及ぶ高速自動車道の整備を成し遂げた(参照:本欄「中国東北地方の交通ネットワーク」)。それによって、今日の急速な自動車産業の発展が促進されたといっても過言ではない。はたして、今後のインドにおける社会インフラはどのようなかたちで形成されていくのであろうか。その形成の進展具合によっては、自動車産業の成長も大きく左右される。ある意味では、「スズキ」のような小型で高性能・低価格のクルマのほうがまだまだ需要があるのかもしれない。
現在、インドにおいて進められている資源開発プロジェクトとして、インド東部のオリッサ州での鉄鋼石開発とそれに伴う製鉄所の建設計画がある。このプロジェクトには、英豪系の資源開発会社・BHPビリトンと韓国の製鉄会社・ポスコとが参加している。しかし最近になって、BHPビリトン側が地元政府の提示する条件との折り合いがつかず、鉄鉱・製鉄合弁事業からの撤退を表明した。その一方で、ポスコはBHPの撤退で生じた12億ドルの不足資金を補いつつ、単独での事業継続を明らかにしている。
≪インド、鉱物資源政策を転換≫
■インド、鉱物資源を外資に開放――ダイヤやチタン開発促進
インド政府は、豊富な埋蔵量があるチタンなど鉱物資源開発への外資導入を目指し、出資上限の引き上げやライセンス発行の迅速化などを柱とする「新鉱業政策」を導入する。今月下旬からの次期国会が関連法改正案を可決する見通し。政府は同政策によって2012年までに鉱業部門へ250億ドル(約2兆6500億円)の投資を呼び込み、50万人の雇用創出を図る。インドが資源国として存在感を高める契機にもなりそうだ。インド政府は航空機や原発に利用されるチタンの採掘事業で投資制限を撤廃、外資に全面開放する方針を明らかにした。「進出企業による鉱石の輸出も認める方針」(鉱業省高官)としている。国営企業がもつ採掘権のリースも簡素化。「新鉱業政策」で広範な鉱物資源について規制緩和を実施する。ーー(「日本経済新聞」、2008年2月7日)
【記】 インドでは東部のオリッサ州やジャルカンド州、南部のケララ州などの広い地域でチタンやクロム、マンガン、ボーキサイトなどの資源があり、埋蔵量はいずれも世界上位にある。

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