ーバンコクのインフラ状況ー
抜本的な道路整備、考慮時期か
渋滞解消の切り札、「集中信号制御」「立体交差」システム

                      
国際ハイウェイプロジェクト推進委員会

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交通渋滞の激しい幹線道路 (Photo(c)IHCC)

 信号制御と立体交差で効率運行

 他国のことゆえ、我々が首都・バンコクの世界的に悪名高い「交通渋滞」について、とやかく言う筋合いのものでもない。またわが国の首都・東京もそれほど誇れる道路交通状況でもない。しかしそれをさておいても、「バンコク」の道路交通状況には多くの人々が困りはてているようだ。根本的には、タイ自体が有する国民的な人柄や国家としての法体系などに根ざしたところが大きい。ところで、「バンコク」の交通状況を見てみると、他国とは様相を異にする光景を目にする。すなわち、上記の写真でも判るように、「6車線」ほどある車道のうち、「1車線」(ほぼバス専用レーン)を除いて全線が「一方通行」となっていることである。この運行方式は一体何を意味しているのであろうか。これでは「行きたい所」へも、スムーズに行くことはできず、「クルマ」が集中すれば身動きさえできなくなる。基本的には、幹線道路におけるこの車道全線にわたる「一方通行」システム(なお、バンコク市街地の「一方通行」に関する最近の動きについては「バンコク交通ニュース」、Bangkok Busmap Comを参照)に、「交通渋滞」の多くを帰せるともいえる。その要因として、「バンコク」自体の都市開発にあるようだ(ここでは、具体的な解説を省略する)。この「道路運行」システムのより効率的な機能導入(具体的には、「集中信号制御システム」と交差点での「立体交差」方式による「双方向通行」〔右上:写真参照〕など)による抜本的な「バンコク」の交通渋滞の緩和策を、そろそろ真剣に考慮する時期にきているのではないだろうか。

タイ・バンコクの道路状況

 ▼ (C):IHCC、映像撮影:2007年8月)

(※デジカメ撮影のため画像を拡大すると画質が落ちます)




 
    (参照):本欄「日本の交通管制(信号機)システム

     (参照):本欄「
日本の交差点での立体方式
 


バンコク市内を走る高速道路網

                        (Photo(c)IHCC)

▲高速道路は庶民にとって、まだまだ「高値の花」のようだ。
 しかし今後、この高速道路の活用が大きなポイントとなる。

 タイ政府、渋滞解消に乗り出す

 「世界一の渋滞都市バンコク」は、いまや万民の知るところとなっている。バンコクの登録人口は600万人だが、実際には800万人とも900万人ともいわれる。自動車は毎年約10%のペースで増え続け、交通渋滞はますます増加の一途である。ラッシュアワーともなると、信号が何回も「青」になってもクルマはほとんど進まず歩くほうが早い。急速なモータリゼーションで、運河を埋め立ててつくった道路網では、クルマの洪水をさばききれない。国連とアジア開発銀行(ADB)の共同リポートによると、バンコクでは交通渋滞で毎日、約1億5,000万円の燃料が無駄になり、労働者は一年に44日を路上で費やさねばならないと指摘している。タイの経済研究所は、渋滞の経済損失を年間約1,600億円と試算。またバンコクの肺がん発生率は、タイの他の都市に比べ3倍も高いとされる。
 
 タクシン首相は2003年8月28日、交通渋滞緩和策として鉄道網拡充に乗り出し、今後5年間で約2兆7,000億円を投資する計画を明らかにした。バンコクの高架鉄道(スカイ・トレイン)や地下鉄の延長工事に1兆5,000億円、タイ国鉄の線路の複線化に1兆2,000億円を投資する。国鉄は複線化率は3%でしかなく、バンコクと地方を結ぶ全路線4,000kmのうち3,000kmを複線化する計画。またタイ運輸省では2004年をめどに自動車税制を改正する方針。排気量区分を現行の3段階から7段階に細分化するとともに、重量でも差別化し大型車には高率の税金をかける。

 一方、高級車についても、購入価格によって高額の税金をかける累進課税を徹底させる。自動車の所有コストを引き上げて渋滞に歯止めをかけるとともに、自動車税の増収分は道路補修などにあてようというもの。もちろん渋滞解消には、計画的な道路網の整備が不可欠だが、バンコクの道路面積率はわずか8%なのに行き止まりの道路が多く、それらを連結する必要がある。また根本的には、高速道路網の整備も欠かせないものとなる。なお現在、高速道路は都心と郊外を結ぶ放射状の建設が進行中である。都心乗り入れを極力抑えるため、環状高速道路にも動きだしている。

 さらに、近隣数県にまたがって11の副都心をつくり、高速道路でこれらを結ぶ構想もでてきた。これこそ、渋滞緩和の切り札とみられているものの、既得権や利権がからみ政治的調整は難航を極めるのは必至だ。


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【便利帖】(バンコク市内のバス運行状況等がよくわかります)

(参照サイト):「バンコク交通ニュース(Bangkok Bus Map Com) 

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