ベトナムと周辺国とのインフラ整備状況

上海―シンガポール結ぶトラック輸送網も
インドシナ半島の東西南北が一大物流圏へ


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第2メコン国際橋が開通(2006年12月20日)

 タイ東北部とラオスを結ぶ「第2メコン国際橋」(写真=(株)三井住友建設・HP)が2006年12月20日、開通した。タイのムクダハンとラオスのサバケット間のメコン川を跨ぐ第2国際橋は全長1,600m。総工費は約80億円、全額が日本からの円借款(タイ:約41億円、ラオス:約40億円)で賄った。


                      ▲第2メコン国際橋(Copy(C):IHCC)

タイ・ムクダハン〜コンケーン間の道路図


 現時点では、ムクダハンからコンケーンまでの区間は、3つの2車線の国道を継ぎ接ぎしたようなルートを取っている。具体的には、@クチナーラーイ経由のムクダハーン〜ソムデット間の国道2042号線、Aカーラシン経由のソムデット〜ヤーンタラート間の国道213号線の区間、Bヤーンタラートからコンケーンまでの国道209号線である。しかしタイ政府は、将来的にクチナーラーイからソムデットを通らずにカーラシンまで行ける道路を開発することを計画している。

 なお、東西回廊が開通することで、サバナケットからは約700km離れたタイのレムチャバン港よりも、約500km離れたダナン港の方が距離的には近くなるが、ベトナム国内の区間は速度制限が厳しく、時速約50km程度の走行を余儀なくされ、時速80kmから100km走行が可能なタイと比べ、より多くの時間を要する。
ーー(出所:「大メコン圏経済協力ー実現する3つの経済回廊」、アジア経済研究所(IDE-JETRO)、石田正美・工藤年博 編、地図も)


≪メコン川南部回廊≫
バンコク〜プノンペン〜ホーチミン


(※東京MXテレビー「世界は今 ‐JETRO Global Eye」より)



 

 ◇メコン・インド経済回廊:日本政府、具体化を支援

 日本政府はメコン川流域とインドをインド洋を介して結ぶ「メコン・インド経済回廊構想」の具体化を支援する。構想の中核となるベトナムーカンボジアータイを結ぶ高速道路を実現するため、中核国のタイと共同で7月に研究会を設立。民間資金を導入したインフラ整備を進めるための金融・法制面の枠組みづくりを支援し、日本の政府開発援助(ODA)との組み合わせで構想の実現を狙う。高速道路はベトナム南部の都市ホーチミンからカンボジアの首都プノンペン、タイの首都バンコクを経てタイ南部でインド洋に面するラノン、パンガ、パクパラに至る。日本政府は麻生太郎首相が2009年4月に提唱した、670億j(約6兆6000億円)の資金援助でアジアの経済規模を倍増させる「アジア経済倍増構想」の柱として推進する。ーー(「日本経済新聞」、2009年6月14日) 

インドシナ国境における運輸事情
≪第2メコン国際橋が開通≫
(2006年12月20日)


 メコン川を介し、タイのムクダハンと対岸のラオスのサバナケットを結ぶ第2メコン国際橋が2006年12月には完成する。ベトナムのダナン港とタイ西端とをラオスを経由して結ぶ「インドシナ東西回廊」の要衝となる橋である。この「インドシナ東西回廊」は日本がバックアップし将来、ミャンマーのモーラミャイン港へと延ばす計画。これが完成すれば、ベトナムとインドを結ぶアジアの新たな大動脈も視野に入ってくる。第2メコン国際橋は三井住友建設が請け負い、既に橋脚部分は完成しており現在、橋桁が掛けられている(詳しくは(株)三井住友建設・HPを参照、写真は(C):IHCC、2005年4月)。雨期入りする5月からは、水かさが増してくることからスケジュール通りの工程で、これから橋梁部分など上層部の工事が始まり、出入国管理や通関施設、レストラン、免税店、駐車場などを完備する。なお、この第2メコン国際橋効果が出てきている。橋の完成を見越し、ラオスのサバナケットとベトナムのダナンを結ぶ結節点となるベトナム側の国境都市ラオバオには、ベトナム政府が特別輸出地区を設け、五十余の外国企業が軒を連ねている。国境を越えてラオス側に入ると、今度はラオス最大の投資企業である豪州の鉱山会社オキシアーナ社が、金の採掘業務に携わっている。


 ≪日本通運、上海―シンガポール結ぶトラック輸送網

 日本通運は年内にも「上海―シンガポール」間(約7000km)6ヵ国を結ぶ大型トラックによる輸送網を完成する。陸上輸送が難しかった「ハノイ―バンコク」間の輸送にメドをつけた。実現すれば船で2週間以上かかる上海―シンガポール間の輸送を10日程度に短縮できる見通し。中国と東南アジア間は輸出入が増加するなど相互依存が強まっている。トラック輸送網の完成で製造業の部品調達などが効率化しそうだ。日通が年内の完成を目指す輸送網周辺には日系をはじめとする製造・サービス拠点が集積している。「ハノイ―バンコク」間(約1000km)のトラックによる輸送ではこれまでラオス・タイ国境のメコン川の渡河が障害となっていたが、2006年末に第二メコン橋が完成し道路網が接続。これを受け日通はこのほど同区間のトラックによる輸送実験を実施した。ーー(「日本経済新聞」、2007年2月29日)

 (参照):本欄「中国物流競争、第ニ幕がいよいよ始動開始へ



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