市場経済原理に基づいたガス・原油供給
ー2010年には、2億9,000万tの原油需要ー
沿海部はLNG、内陸部はパイプライン対応

                   
北東アシア地域開発フォーラム


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 【中国の石油プラント建設動向】

 
中国の石油大手、製油所の建設急ぐ メジャーの技術も活用

 中国石油天然気集団(CNPC)など中国の石油大手3社が産油国や海外石油メジャーと組んで、中国国内で製油所や化学プラントの建設を急いでいる。中東産油国から原油を安定調達する一方、メジャーが持つ精製技術を導入し、急増する国内需要を賄う体制を築くのが狙い。産油国やメジャーも中国を有望市場と見込んでおり、今後も三者の共同投資の動きが加速しそうだ。CNPCは6月24日、中東のカタール国営石油(QP)グループ、英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルと共同で、国内に製油所や化学プラントを建設すると発表した。出資比率はCNPCが51%、QPグループとシェルがそれぞれ24.5%。投資規模は数千億円にのぼる見通しだ。カタールから原油を輸入し、ガソリンや軽油などに精製する計画で、年産能力は当初1,000万d程度。広東省や南海省、浙江省などが建設候補地で2013年ごろの稼動を目指す。ーー(「日本経済新聞」、2008年6月26日)

 ≪その他の動向≫

 ●英蘭系メジャーであるシェルの子会社、「シェル・ペトロケミカルズ」「中海シェル石油化工公司」は、広東省恵州で中国最大の石油化学コンビナートを建設する。今回は第一期事業として、@プラントの中核設備となるエチレンやプロピレンの生産ライン A機能性ポリマー、合成ゴム、ポリウレタンの原料などの製造設備 Bプラント全体の生産管理などを統括する制御システムーーなど、三つの建設プロジェクトを計画している。なお、第一期事業の発注は日本企業を核とするグループが受注している。

 ●
中国石油天然気集団(CNPC)ベネズエラ政府とも、広東省で製油所を建設する方向で交渉している。また天津市でロシアと製油所を、四川省で米シェブロンとガス田をそれぞれ開発する協議を進めている。

 ●
中国石油化工集団(CINOPEC)は広東省で、クウェート石油会社(KPC)と共同で製油所や化学プラントの新設を検討。投資額は5,000億円前後の見込みで、2012年の稼動を目指す。サウジ基礎産業公社(SABIC)と折半出資で天津市で、2009年秋の稼動を計画している化学プラントも当初計画より規模を拡大する方針。

 ●2009年初めには、
サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコ、米エクソンモービルとともに福建省に製油所を立ち上げる。年産能力は1,200万d程度。

 ●
中国海洋石油総公司(CNOOC)は広東省にシェルと共同出資で化学プラントを建設済み。近くこのプラントに隣接した製油所も本格稼動させる。




 (参照):本欄「広東省の石油プラント開発状況

 (
:中国海洋石油公司(CNOOC)は広東省恵州市に中国最大規模の製油所を建設する。このほど中国政府の認可が下りた。投資額は約167億元(約2,171億円)。年間1,200万トンの重質石油を精製する。2005年末に着工、2008年上半期に稼動予定。建設予定地に隣接して、現在大型石化プラント註2参照)の建設が進められており、そこからの原料供給を行う。大亜湾は原料から加工まで手がける一大石化拠点ともなる。)

 ◆
シェル系の石化プラント、中国広東省で生産開始 ≪続報≫
 英蘭系石油大手のロイヤル・ダッチ・シェルと中国海洋石油は2006年3月31日、中国広東省恵州市に建設していた大型石化プラントが稼働したと発表した。総投資額は42億ドル。化学製品の基礎材料となるエチレンなど石化製品を年230万トン生産し、広東省の需要家に供給する。両社が折半出資で設立した「中海シェル石油化工」が同日、恵州市大亜湾で生産開始式を開いた。隣接地には三菱レイヨンなども進出済み。中国海洋石油は中国最大規模の製油所を2008年に稼働する計画で、同地帯は一大石化基地になる。
ーー(「日本経済新聞」、2006年3月31日)


 
中国ーカザフ石油パイプライン、中国側でも着工
 カザフスタンの西部の都市アティラウから中国新疆ウイグル自治区の阿拉山口までを結ぶ中国・カザフ石油パイプラインの新疆ウイグル自治区部分が2005年3月23日、同自治区精河県で着工した。カザフスタン側はこれより前に、アタスから阿拉山口までのパイプラインの工事に着工している。パイプラインは全長3,000km余り、カザフスタン国内部分が2,800km、中国側部分が240km。投資総額は30億ドル。建設計画によると、アタスから阿拉山口までのパイプライン(約1,000km)は2005年12月中旬に開通予定。年間1,000万トンの石油輸送能力が見込まれる。全線完成後には、カザフスタンから中国への石油輸送能力は年間2,000万トンに拡大する。石油輸入を担当する新疆独山子石化公司は、パイプライン建設と並行して、石油精製工場(1,000万トン規模)とエチレン工場(120万トン規模)の建設を進めている。

  
(参照):本欄「中国ーカザフ石油パイプライン、中国側でも着工


 日系石油メーカーの中国参入動向

 ≪増える重質・高硫黄原油、対応に苦慮する中国製油施設

 ◆新日石、中国向け受託の原油精製量拡大

 新日本石油は4月2日、中国の石油大手、中国石油天然気(ペトロチャイナ)から受託している原油精製量を従来の4割増の日量7万バレル(年間約406万キロリットル)に拡大すると発表した。中国では経済成長を背景に重油や軽油などの需要が拡大。一方で国内は石油製品市場が縮小しており、受託精製の拡大で製油所の稼働率を高める。原油を中東産油国から調達し、仙台(仙台市)、根岸(横浜市)、水島(岡山県倉敷市)など新日石の国内6ヵ所の製油所で精製。中国石油向けに出荷する。契約期間は4月から2008年3月までの1年間。日量7万バレルは新日石の国内精製能力の約6%に相当する。新日石は2004年に中国石油と提携し日量2万バレルの受託精製を開始。1年ごとに契約を更新して毎年1万バレルずつ受託量を増やし、2007年度は日量5万バレルだった。
ーー(「日本経済新聞」、2008年4月2日)

 ◆出光興産、潤滑油生産能力2倍・中国天津工場

 出光興産は中国天津市の潤滑油工場の生産能力を2008年秋までに2倍強の年産6万`gに拡大する。潤滑油需要の大半を占める自動車の市場が拡大しているのに対応する。日系自動車メーカーのほか、米系メーカーなどへの販路拡大も検討しており、現地の供給体制を強化する。現在の天津工場の隣接地に建屋を増設する。製造した潤滑油を貯蔵するタンクを4基増やすほか、ドラム缶などへの高速充填機を設置するなどで、投資総額は6億円程度になる見通し。これまで、年間2万8,000`gだった生産量を2倍強にする。潤滑油の原料となるベースオイルは従来通り、日本から輸入する。出光の中国での潤滑油販売量は2006年度の3万5,000`gから、2007年度は4万6,000`gに増える見通し。
ーー(「日本経済新聞」、2007年7月24日)

 ◆新日石、中国石油と提携拡大・石化製品など相互供給

 新日本石油は中国最大の石油会社、中国石油天然気(ペトロチャイナ)と生産分野の提携を拡大する。従来の中国石油からの原油精製受託に加え、2007年度から樹脂原料などの石油化学製品やガスの相互供給を始める。受託精製も25%増やす。原油消費量で米国に次ぐ世界2位となった中国と同3位の日本の最大手の石油会社が石油・ガス需給の逼迫に対応した多様な協力体制を敷く。中国石油グループの海外事業部門、中国連合石油(チャイナオイル)と9日午後調印する。新日石が樹脂などの原料となるプロピレンを中国石油に年2万トン輸出し、中国石油からは主に家庭用プロパンガスとして使う液化石油ガス(LPG)を年10万トン輸入する。互いに自社の生産能力に余裕のある製品を融通する。ーー(「日本経済新聞」、2007年3月10日)

 ◆新日本石油、中国チャイナオイル社と受託精製増加で合意

 新日本石油は中国石油天然气集団公司(CNPC)グループの海外事業部門である中国連合石油有限責任公司との間で締結している受託精製契約について、2006年4月から契約数量を増量して更改することで合意した。受託契約数は1日当たり4万バレル。受託場所は室蘭、仙台、根岸、大阪、水島、麻里布など、新日本石油精製の6製油所。契約締結により、同社は1日121万7000バレルの能力をもつ製油所をフル稼動できることになる。
ーー(2006年3月31日)

 ●
新日石、中国の石油会社との提携拡大

 新日本石油は中国最大級の石油会社、中国石油(ペトロチャイナ)グループから受託している石油製品の精製を、2005年4月から従来比1.5倍に拡大する。設備稼働率を高めたい新日石と、生産能力不足の中国石油との思惑が一致した。両社は昨年、今年3月までの期間限定で石油精製の受委託契約を結んだが、中国での需要急増に備え提携を継続、拡大する。中国石油傘下で、石油精製などを手掛ける中国連合石油(チャイナオイル)とこのほど、受託精製量を従来の日量2万バレルから3万バレルに増やすことで合意した。契約期間は06年3月までの1年間。3万バレルは新日石の設備能力の約3%に相当する。今後、新日石側の精製手数料など詳細を詰め、4月中にも正式契約する方針。提携は、チャイナオイルが購入した原油を新日石の根岸(横浜市)、水島(岡山県倉敷市)を中心とした6製油所に運び、軽油や重油などの石油製品に加工。チャイナオイルが船で中国国内に搬送・販売するという内容。中国石油グループの03年の精製能力は日量約260万バレルとみられるが、中国の2004年の石油需要は前年比約11%の約552万バレルと拡大している
ーー(「日本経済新聞」、2005年3月29日)

 
出光興産、中国2工場の潤滑油製販拡大

 出光興産は需要が急増している中国の2工場の生産能力を増強する。現在、上海近隣の常州工場が年間2万`g、天津工場が同2万8,000`gの生産能力をもつ。2008年までに能力を8万`gまでに増やす。さらに広州にも新工場の建設を検討する。ーー(2005年3月12日) 

 
ジャパンエナジー、軽油の中国向け輸出契約締結

 ジャパンエナジーは中国の大手石油会社チャイナオイル(中国連合石油有限責任公司)の在日法人であるチャイナオイル・ジャパンとの間で、年14万`リットルの超低硫黄軽油の輸出に関する契約を締結した。契約期間は2006年3月末まで。中国大手石油会社向けの超低硫黄軽油の輸出は,日本の元売としては初めて。四半期に1回ずつ、約3万5,000`リットルを出荷する。2004年における中国の軽油需要は1億2,500万`リットル。日本からの輸出量は約25万`リットル(全体では350万`リットルを輸入している))。
ーー(2005年7月12日)


 
(参照):本欄「日系石油メーカーの中国参入動向(2002年〜)

 
(参照):本欄「原油価格の高騰が中国経済を直撃 !!
       ー将来の自動車生産大国への足かせー


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