「自家発電装置」導入における諸注意

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 :今後の対応において最も効果的な方法は、現在中国進出を果たしている企業は、自家発電の導入をすることである。契約電力の30〜50%の自家発電を導入すれば、電力供給制限に対応は可能である。これは、今後進出を計画している企業においても同様である。過去中国進出において自家発電機を導入している企業もあるが、その多くは停電後発電機を起動させて電力を確保するシステムであり、この方法では10〜15分程度の停電しか回避できない。現在のような、情報化が進んだ体制においては、瞬時の停電も許されない場合もあり、無停電システムを導入するには、電力会社の電力と連結系統を行わなければならない。この場合、電力会社との折衝が不可欠で、計画に関する事前の調査が必要である。華東地区においては、自家発電の導入は事前の許可・承認を受ければ可能なようである。大連の開発区では、原則禁止になっている。ーー(「中国産業レポート」、第18回緊急レポート<中国電力事情>より)

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:自家発電装置を導入するに当って最も重要なものとなるのが、「コスト負担」となる。さらに導入に際しては、地方政府の規制および電力会社・供電局との折衝も必要となる。日本では、概に4,500カ所の事業所で総発電総力650万kwの自家発電が常用として稼動している。これは本年、試験稼動を始めた三峡ダム発電所の約50%、原子力発電の7基分の発電能力に相当する。停電における損失を除外するとして、買電の電力料金と発電コストのみで設備の償却を可能にするには、年間4,500時間以上の運転と、80〜90%負荷でその変動が軽微な使用条件が必須となる。その実現に最も可能性があるのは、電力会社の電力と発電装置の電力を接続して並列運転をすることであるが、この問題解決が中国では大きな障害となっている。これまでの情報収集では、華東地区において法律的な規制はないようだが、電力会社は自家発電装置の並列運転に極めて大きな拒否反応をもっている。この問題解決は一企業の話し合いでは殆ど不可能に近と思われ、日本における実績での安全性と環境に対する影響の情報を提供し、日系企業や関係組織が粘り強く交渉しなければ実現は極めて難しい状況である。設備のコストから勘案すると、導入する発電装置は1,000kw以上が想定される。この装置を並列運転なしで導入メリットを得るには、時間や季節の負荷変動の充分な調査を行ない発電装置に接続される負荷を選定しなければならない。変動の少ない負荷が1,000kw近くになる事業は限られており、自家発電装置導入は限定され、多くの企業ではその導入が困難となるであろう。ーー(「中国産業レポート」、第19回緊急レポート<中国電力事情>より)

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:なお、自家発電装置を中国国内の自社工場内に設置等する場合は、地方政府による法律や政令などの複雑な事項があり、あらかじめ専門のコンサルタントや事業者に相談する必要があるようだ。)

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