【北京市道路整備の現状と今後】
▽北京市街地の道路混雑状況(北京市内)
北京市の道路交通整備状況としては、市街地の中心部により接している「ニ環路」「三環路」の交通渋滞が今後、「クルマ」の増大とともに大きな問題となってくる。北京市の環状道路の特徴として、「立体交差」式(陸橋式も含め)となっており(=特に、「三環路」「四環路」以遠)、「交差点」での信号停止などに煩わされることなく進行できる(「三環路」には400ヵ所ほどの「立体交差」があり、100本以上の一般道路にアクセスしている(註))。
その一方、「ニ環路」「三環路」への空車「タクシー」の進入が禁止されたり、「トラック」については、夜間の九時以前の通行が禁止されている(特に、街路灯の設置数が少ない夜間の運転は注意を要する)。ーーなどの制約がある。
≪夜間における北京の道路状況≫
▼ (C):IHCC、映像撮影:2005年12月)
(※デジカメ撮影のため画像を拡大すると画質が落ちます)
(註:北京市交通局は現在、人にやさしい「道路づくり」を進めている。具体的には2002年度は、駅周辺など35ヵ所に新たな「信号機」の設置。北窰橋下・広渠門外大街などに「ガードレール」を1,7961mにわたり増設、さらに96ヵ所の「横断歩道」、その他「標識」273個の設置ーーなどがある。また、特に渋滞が激しい円明園・東路の中央車線部に停車場をつくり、バスの乗降に際して、後続車輛が渋滞しないような配慮を施している。交管局では、増加する交通量に対応して今後も、円滑な交通運行を進めていく方針である。)
▼「三環路」と一般幹線道路との出入口混雑
最近では、一般道路から環状道路への出入口での渋滞が目立ってきているようだ(上の「右記」写真参照)。この対応策としては、500mほど手前から立体交差にすることや、交差点の位置を移動するなど、現状に適応した道路施工が求められる。
今後、各種の対策が施されることと思われるが、都心部への車輛の増加はますます顕著になるものとみられる。現状(2003年)における首都・北京市の「クルマ」の保有台数は約200万台ほどであるが、4〜5年で500万台(バス・トラックなどを含む)に達するものとみられる。その場合、今よりも交差点等の渋滞は激しいものとなる。「立体交差」式の環状道路とはいえども、将来的には、日本の首都圏のような「集中信号制御」システムの導入は避け得ない。特に、「環状道路」と「一般道路」との出入口における交通渋滞を緩和する方法として、「信号機」による交通量の制御は、いずれにしても必要となってくるであろう。
(参照):本欄「日本の交差点での立体方式」
(参照):本欄「北京市、交通管制システム導入を計画」
北京市では、これまで重点的に整備を進めてきたアスファルト道路と「立体交差」方式を、「レール」方式(主として「ライト・レール」など)や大量輸送方式の「バス」路線の敷設に充てるーーなど、総合交通輸送体系への取り組みを視野に計画を進める方針という。
【北京市、「ナンバープレート」費徴収など検討か】
北京市は交通渋滞緩和策の一環として、「マイカー」の使用を抑制することを検討中といわれる。北京市交通委員会が発表(2003年9月23日)した具体策によると、@「ナンバープレート」費の徴収A市中心部における駐車スペースの制限ーーなど。また公共交通機関の利用を促進するため、ターミナルに無料駐車場を設けて乗り換えの奨励や、タイヤ方式の新交通システムの導入ーーなどが掲げられている。
そのなかでも、今後注目されるのが、「マイカー」取得に際しての「ナンバープレート」費の徴収が果たして実施されるかである。これまで北京市においても検討が行われては、産業界の反対(註)で見送られてきた「ナンバープレート」費徴収である。しかし最近では、ここ数年(10年)来における北京市の「マイカー」対策は、上海などに比べても十分ではなく、都市交通の渋滞を招いているのも事実である。そこで検討されているのが、@小型自動車に対する「ナンバープレート」費徴収A「二環路」内や交通渋滞が激しい地域での「道路混雑費」名目の費用徴収ーーなど、「マイカー」使用に一定の制限を設けるという案が挙がっている。しかし「実施時期」などについては未定である。
(註:北京市人民代表大会(市議会)常務委員会で、交通管理問題に関する市政府の報告が行われ(2003年10月17日)、委員からは市が導入を計画している小型自動車のナンバープレート費に対する批判意見が続出した。そのなかで、「市外からの自動車進入量をコントロールすべきであり、マイカー購入を制限してはならない」と発言。他の委員からも「同政策はマイナスの影響を生じる恐れがあり、導入すべきでない」として見直しを求める声が相次いだ。批判を浴びた市交通委員会は閉会後、「現在のところナンバープレート費の徴収問題は存在しない。今後そうした政策が必要なら、人民代表大会と各界に広く意見を求める」とコメント。当面は同政策を導入しない考えを示唆した。)
また、「駐車スペース」での料金システムも見直しが検討されている。具体的には、地域や時間帯によって料金設定を変える方法が考えられている。基本構想では東城・西城・崇文・宣武の旧市街地と中央商業区(CBD)・中関村などーー渋滞が激しい区域の駐車スペースの新設を厳しく管理。「二環路」内では駐車スペースを一定量に制限する。一方で周辺地区では開発が進んでいる地域を除いて駐車スペースを増やす。さらに、「タクシー」についても総量規制し、タクシー乗り場を合理的に配置するなどして空車走行を減らす。このほかラッシュ時の集中を改善するため、貨物輸送と旅客輸送のピークが重ならないよう調整する。
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