≪最終局面≫

「北京−上海」高速鉄道

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「北京〜上海」間高速車両の導入状況

「北京〜上海」高速鉄道、2007年内着工


 北京と上海間を結ぶ、高速鉄道計画が2007年内にも始動しだす。中国鉄道省は全国鉄道工作会議(2007年1月24日開催)で、最高時速350km/hを目指す、新線計画(約1,330km)の概要を策定、2007年内の着工と2010年完成の計画を示した。総事業費は2,000億元(約3兆円)、日欧などの車輌システムの導入を計る。鉄道省は、「日本の技術採用も排除しない」と強調。一部、日系の報道では、建設費の財源に、「日本の政府開発援助(ODA)も視野に入れたもよう」との記事もある。

 
同計画では、車輌技術に関しては70%を国産化するーーとしており、残りの30%を外資の技術で賄うーーことになる

 【記】 ところで、技術の「70%の国産化」ーーとは何を意味するのであろうか。また「30%を外資の技術で賄う」ーーとは? 中国ビジネスの「摩訶不思議の一つである」。それでなくとも、今回の在来線の高速化車輌である「CRH2」は「中国国産」ではなく、純「日本製」である「黒」(日本製)を「白」(国産)と言い続けることで、いずれは「白」(国産)となるーーというのが従来からの既定路線でもある。

 いずれにせよ、「北京〜上海」間の高速車輌の国際入札は実施されることなく、従来からの在来線の専用車輌の運行状況次第で車輌導入が決定されるであろう。

 なお、「北京〜天津」間(約120km)における高速鉄道車輌は、北京五輪の開催時期に合わせるため、既に独・シーメンス製車輌の受注が決まっている。

 
それにしても、以前のような新幹線車輌の導入に対する「反日運動」は嘘のように霧散した。これも日中双方の首脳交流による時代の流れの変化か !!

 
(参照):「"反日感情"という思いがけない伏兵

 
順調に見える、日本の新幹線導入だが、いつまた「台湾高鉄」の二の舞になる可能性は十二分に潜んでいる。受注も「そこそこ」、「中国方式一存」が無難かそれこそ、「外資(技術)の30%」ーーで十分であろう


 ◆中国企業との「合弁形態」も選択肢の一つに

 
【記】 そもそも、高速鉄道の国産化ーーであるが、これは中国における自動車産業の産業形態と同様なものとなろう。すなわち、現地における「合弁事業」形態方式となるであろう。自動車業界では、一般的に、内資と外資との資本比率が折半(50%)の合弁事業形態をとることが多い。しかしこと鉄道車両に関しては、外資の資本比率がどのぐらいになるかはケース・バイ・ケースであろう。資本提携をとらず、技術移転を主とするケースもあろう(やっかいなのはこのようなケースとなる)。

 例えば、国産の自主開発車の場合、「自主開発」といっても、主要な基幹部品(エンジン、トランスミッション、その他)は外資系のメーカーからの購入が多いという。したがって、鉄道車輌に関しても、一概には言えないが、基幹部品(モーター、車軸、電気・通信・制御システムなど)に関しても、当然、輸入品ないしは中国内にある外資企業ならびに合弁企業からの購入となることは十分考えられる。所詮、車輌の部材(アルミや鉄鋼板類)までを輸入で賄うこと自体、非経営的ではあるし、今の時代形態にはそぐわない。

 ※
要は、最低折半比率(50%)の資本出資をして、中国での合弁事業として、高速鉄道車輌の国内需要を賄うのが選択肢の一つとなるかもしれない

 【合弁会社の事例】 
例えば、今回の中国高速鉄道・在来線部門の車輌を受注した主幹事の川崎重工業の場合、中国・南車四方機車車両(山東省・青島市)と合弁で、鉄道車両の設計会社「青島四方川崎車両技術」を設立。(合弁会社の資本構成は、川崎重工と南車四方がそれぞれ39%、伊藤忠と南方機車車両工業が11%ずつ出資。中国在来線高速化では主幹事として車両480両を受注。また広州市でのリニア地下鉄車両を受注している。川崎重工は1985年に南車四方と提携、車両の技術移転を進めてきた。

 そのほかにも、各種の車輌・電機通信など、各分野の中国側との合弁事業例は多々ある。

 【輸入品の事例】 また、高速走行で最も基幹部品となる車軸を支える「軸受」(車軸用ベアリング)に関しては、輸入品で対応するようだ。この「軸受」の製造・供給ではNTNが先行しており、今回の中国・高速鉄道車輌「CRH2」型には、川崎重工を通じ総計4,000個の軸受が納入される。

 NTNはこれまでに、フランスの「TGV」や韓国の「KTX」向けに、主電動機用軸受を供給。また駆動装置用ではスペインの高速鉄道にも納めた実績がある。

 (参照)
   :本欄「
日系重電メーカーの中国合弁事業」(会員)


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