-


.

「韓国〜福岡」間ーまずは観光から、
注目集める「高速艇」

年間往来客数300万も夢ではない
1,000万人の往来時、トンネルも必要

"祝" 九州新幹線(鹿児島ルート)全線開業
≪2011年3月12日≫


ビートル号

長崎・ハウステンボス

九州新幹線


 ◇ハウステンボス黒字化の「澤田マジック」

 1992年の開園以来18年連続で赤字だった長崎県佐世保市の大型テーマパーク「ハウステンボス」(HTB)が、格安旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)の支援で、わずか半年で約3億円の黒字に転換した。佐世保に居を構え、HTB社長に専念する澤田秀雄HIS会長の手腕は見事だ。とはいえ、内実は固定資産税免除と販売管理費の大幅カットなど「出ずるを制した」黒字化。「入るを図る」本業の立て直しは、これからだ。HTBは2010年4月、HIS傘下に入り4〜6月期で早くも1億7000万円の最終黒字を計上。7〜9月も好天が幸いし、初決算となる10年9月期(決算月変更で変則6ヵ月)も3億円程度の最終黒字となった。

 黒字化の要因は、1番目はカネをかけずに打ち出した多彩なイベント、コンテンツの集客効果。例えば、7月に開設したお化け屋敷は、不採算のため閉鎖した美術館を改装したもの。フジテレビと組み、同局の人気アニメ番組「ワンピース」の体験型施設も開設したが、費用の約3割はフジに分担させた。新機軸の「ハロウィーンのカボチャの山車」も、他の出し物の使い回しだ。

 2番目は入場料の値下げ。約80ヘクタールの敷地のうち2割を無料開放し、残りの8割(オランダの街並み再現ゾーン)の入場料も大人3200円を2500円に、午後5時以降は大人2000円を1000円に引き下げた。澤田氏は「極端にいえば、入場料はタダでもいい」という考えで、たくさんの顧客に何度も足を運んでもらい、飲食や買い物で稼ぐ作戦だ。今年4〜9月の入場者数は86万5000人と前年同期比17.2%も増えた。特にかき入れ時の夏休み期間(7月17日〜8月31日)の入場者数は同38%増の34万5千人に達した。

 3番目の要因は、徹底的な経費節減。販売管理費を4〜6月期で前年同期比25%、6億5000万円削減した。主に施設の減損処理によって減価償却費を2億円ほど圧縮し、昨年7月の人員削減で2億5000万円程度削った。そして「出ずるを制す」の最たるものが免税だ。HTBの再建を引き受ける見返りに、地元・佐世保市から年間8億8000万円の固定資産税相当分を向こう10年間、「再生支援交付金」として受け取る恩恵を得た。

 中国人の訪日観光ビザの緩和など幸運にも恵まれたが、澤田氏の卓抜した経営能力は誰もが認めるところ。再生支援交付金は税金であり、「黒字企業に10年も出し続ける必要があるのか」という疑問もわくが、佐世保市の朝長則男市長は「再生支援交付金は澤田氏との約束。経営が軌道に乗るまでは続けたい」と協力的だ。市議会の浦日出男議長も「これを機に雇用がどんどん増えれば、市民の理解も得やすくなる」と期待する。

 果たして本業は回復するのか。一番の不安材料は客単価の下落だ。8月の客単価は前年同月比4%減の6580円だった。4〜9月は経費節減と値下げとイベント・コンテンツの改善で入場者数が伸びたため、単価下落をカバーできた。けれども大都市圏から遠いHTBが入場者数を増やし続けるのは至難の業だ。澤田氏の言う「滞在時間を伸ばし、園内での飲食、買い物で稼ぐ」戦略には、イベント・コンテンツの絶え間ない更新が必要となる。

 さしあたり来年度はアジア最大級のアウトレットモールの誘致や、HISによる中国・上海〜HTB間のフェリー航路新設が見込まれるが、その先が「澤田マジック」の見せ場だろう。ーー(月刊『FACTA』2010年11月号、10月20日発行)


 ●JR九州、大韓航空が韓国ツアーで提携 
 「福岡〜ソウル」を空路で結ぶ大韓航空と、「釜山〜博多」間を高速旅客船「ビートル」で運航する「JR九州」は10月から韓国ツアーで提携する。それぞれが設定した片道の割引料金を基に、旅行会社が商品を企画。船で釜山へ行き、ソウルから飛行機で帰国する。韓国では2004年4月にも、ソウルと釜山を結ぶ高速鉄道が開業する予定。両都市間は現在の4時間半から2時間40分まで短縮される。大韓航空は10月から、「福岡〜ソウル」便を週10便に増便。一方、JR九州は7月から、「博多〜釜山」間のビートルを4隻体制にし、現在週21便を運航している(参照:「福岡〜釜山航路 乗船人員の推移 」、「JR九州」HP)。


 ●釜山−福岡の快速船、乗客数で飛行機上回る

 釜山と福岡をつなぐ高速旅客船の乗降客が航空機を上回わった。「釜山〜福岡」間を運航する快速船の利用客は2001年28万1,000人から毎年2割以上増え、2004年は57万人を超える見通し。 乗客は九州を旅行する韓国人や九州から釜山に来る日本人観光客がほとんど。 日本航空は快速船に客を奪われ、2001年3月に同区間の運航を中断している。大韓航空とアシアナも昨年から「毎日運航」から「週2〜3回運航」に回数を減らしている。

 旅客が増えた要因として、

 @運航回数が多く、利便性が高まった。 飛行機が一日1便しかないのに対し、快速船は一日9回(夏季)往復運航する。 最近の場合、週中は一日5回、週末は7回往復する。
 
 A予約なしでも出発30分前に埠頭に到着すれば利用でき、航空機に比べ待ち時間が少ないのが長所。

 B料金(片道8万5,000ウォン)も航空機(片道15万9,000〜17万7,100ウォン)に比べて安く、 気象悪化などによる欠航率(3%)も航空機(4〜5%)より低い。ーー(韓国「中央日報」、2004年10月20日・要約)

日韓間、フェリー乗客が100万人突破へ

 日韓を結ぶ「フェリー」乗客の年間利用者数が100万人突破する見込み。釜山港湾公社によると、2004年1月から11月まで、釜山と日本をつなぐ国際旅客船の利用客数は92万6,975人、年内にも100万人を突破する見通し、という。日韓間のフェリー乗客は1998年29万人、1999年41万人、2000年53万人、2001年57万人、2002年73万人だった。 2003年は81万1,165人を記録した。

 (
:なお、2003年度における日韓間の渡航者数は、日本から韓国へは約180万人、韓国から日本への渡航者は約160万人で、合計約340万人であった。2004年度は400万人を超すと見込まれている。)

 (参照サイト):「福岡空港利用の実態調査報告書(財)アジア太平洋観光交流センター編)

 
(参照サイト):「海の激戦区、日韓航路
(「山口銀行釜山支店編)




HOME | 著作権・リンク・免責事項等 | サイトマップ

アジアインフラストラクチャー総合研究所・編



日韓トンネル建設
促進協議会 編


アメリカン・エキスプレス