|
≪ホルズム海峡の封鎖事態は再現するか≫
本欄は米国とイラクとが本格的な交戦状態となった2003年当時に記載したものです。今日においても、対イラン強硬姿勢が見え隠れする米国の行動次第では、中東地域における戦火は三度、火を噴くこともあながちないとはいえない。それは最悪の場合、ホルズム海峡の封鎖という事態が、最近ささやかれ始めてもいる。まさに、「イラン・イラク戦争」当時の悪夢の再来ともなる。安寧とはしていられない、昨今の国際情勢ではある。
≪果たして、米軍によるイランの核施設への空爆があるのか、あるとすれば何時か
!! 秒読みの段階に入ったとの読みもある≫
≪2006年 4月≫

御社も企業バーナー公告を掲載してみませんか
!!
お問合せ:企業公告宛(アジアインフラストラクチャー総合研究所)
◆ホルムズ海峡封鎖を示唆・イラン最高指導者が警告
イランの最高指導者ハメネイ師は6月4日、同国の核開発問題を巡り「(米欧が)誤った行動をとれば中東のエネルギー輸送は深刻な打撃を受ける」と警告した。国連安全保障理事会や一部有志国が対イラン制裁を発動した場合、ペルシャ湾の石油輸送の要衝ホルムズ海峡を封鎖する可能性を示唆したとみられる。テヘラン郊外で開かれたイラン革命の指導者ホメイニ師の追悼式典で演説した。同師は「(低濃縮ウラン製造という)科学的成果を敵の脅しで売り渡すわけにはいかず、買収もされない」とも言明。安保理常任理事国とドイツの6カ国がイランのウラン濃縮停止を求めてまとめた「包括見返り案」を強く非難した。一方、イランのアハマディネジャド大統領は3日夜の演説で、「平和目的での核開発はイランの法的な権利」と従来の姿勢を改めて主張する一方、包括案について「性急な判断は避け(受け取ってから)内容を吟味する」と語った。ーー(「日本経済新聞」HP、2006年6月4日) |
スエズ運河(旧「NKK」ホームページより)
米国とイラクが本格的な交戦状態となり、戦乱が長期化し、スエズ運河の封鎖という、最悪の事態に陥った場合、まず、欧州へのルートとして考えられるものとしては、@従来からのアフリカ最南端・喜望峰を迂回して、欧州に向かうルートーーがある。しかし近年においては、日本の欧州向け工業製品あるいは部品にいたっては、中国シフトの影響もあり、どちらかといえば、欧州向け輸出品は中国生産が多くを占めているとみられる。したがって、かつての日本からの船舶輸送よりも、中国国内の鉄道(チャイナランドブリッジ)を利用しての中央アジア経由、欧州行きルートの方が利点がある場合も考えられる。
細部にわたる調査は必要だがーー例えば、
@チャイナランドブリッジで、中国とカザフスタン国境まで運び、カザフスタン側のドルジバで貨物ないしは台車の入替えを行い(鉄道の軌間が異なるため)、そこから北上して、シベリア鉄道に連結してモスクワを経由して、フィンランドで一時保税してから、欧州各地に輸送する。
(参照):本欄「近年のシベリア鉄道の動き」
Aドルジバからアルマトイ(カザフスタン)を経由して、タシケント・サマルカンド(ウズベキスタン)−バイラムアリ・アシハバード−クラスノヴォツク(トルクメニスタン)で、カスピ海のフェリーに乗り換え、対岸のバクーからトラック輸送でトルコのイスタンブールに至り、そこから既存のルート(ボスポラス海峡を通過する船舶航路も含む)で南欧・中欧に輸送するーーなどが考えられる。
なお、このルートの場合、カスピ海や黒海をフェリーで横断する必要上、カスピ海手前のクラスノヴォツクからトラック輸送となる。また鉄道ないしはトラック輸送でイラン国内を経由して、トルコのイスタンブールに出るルートも考えられるが、イラン国内を通過することは現時点では難しいと思われる((註1)参照:本欄「イラン国内のアジアハイウェイ」)。要は、南廻りのルートを取るならば、トルコのイスタンブールまで行くことが肝心となる。
(参照):本欄「中近東諸国に立地する日系自動車(二輪車)メーカー」
いずれも、料金体系などは不明ではあるが、輸出先国が北欧か、南欧あるいは中・東欧かによっては、@喜望峰廻りの船舶航路やA極東や中央アジア経由のシベリア鉄道(註)−−などを利用した場合との比較を一考する価値はあるかと思われる。
【註】 中国の内モンゴル自治区のフフホト市からモンゴル、ロシア、ベラルーシ、ポーランド、ドイツの6カ国を経由して、ドイツのフランクフルト(総延長9,814km、走行日数18日間)までを結ぶ貨物輸送列車が、この度初めて運行された。この貨物列車は100両編成で、中国製の家電製品、紡績品などを積載。年間輸送量は5万トンに達する見込み。ーー(2005年3月)
(註1:イラン国内の輸送については、今のところ支障はないようである(輸送関係者)。またイラン・ルートについては、海上輸送を利用して、ペルシャ湾入り口に位置するホルムズ海峡のイラン側、港湾都市・バンダルアッバースで荷揚げし、鉄道ないしはトラック輸送で、カスピ海沿岸諸国やトルコ領内へ搬送することも可能である。)
(註1-1:なお、今回勃発した「イラク戦争」の戦後処理次第では、イラク国内の道路・鉄道などを利用してカスピ海・黒海周辺から中欧へのルートも開ける。)(註:中国の内モンゴル自治区のフフホト市からモンゴル、ロシア、ベラルーシ、ポーランド、ドイツの6カ国を経由して、ドイツのフランクフルト(総延長9,814km、走行日数18日間)までを結ぶ貨物輸送列車が、この度初めて運行された。この貨物列車は100両編成で、中国製の家電製品、紡績品などを積載。年間輸送量は5万トンに達する見込み。ーー2005年3月)
(注:なお、上記の内容は緊急避難的な要素を含んで書かれたものであり、輸送途上における製品の盗難・紛失・損傷あるいは、輸送料金体系や関税・輸送日数などの具体的な事柄については検証されていない。また、この物流輸送は主として、中国国内からのものを前提としている。あくまでも、一例として述べたものである。したがって、一切の責任を負うものではない。) |