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「三峡ダム」上流域の土砂堆積問題
「三峡ダム」完成後のダム貯水池の水位調整には、二つの「水位」調整が考えられている。すなわち、@「洪水期」(6月〜9月)における「145m」と、A「非洪水期」における「175m」−−とである。この観念より察すると、長江流域が雨季となる「6月」頃から、三峡ダムの貯水池水位を徐々に低下させ、「145m」まで下げ、雨季の増水期に備えるということになる。そして、雨季の増水期が終わる10月頃から徐々に、ダム貯水池の水位を上げ、非増水期の冬場には「175m」まで、高めるということになる。実際の水位調整作業は、現状を見ながら判断されることになると思われる。
≪写真説明:2005年冬季における長江・湖北流域の情況。50数年来で最も長い冬季の日照り(旱魃)で、長江の水位は低下している。長江・武漢市漢口の河辺では、多くの埠頭上の船舶は座礁している≫
ところで、ダムサイト貯水池の水位を「145m」にした場合、ダムサイトから300km以遠では「バックウォーターの先端が変動する水域が形成され、そこは貯水池内で大量の土砂が最も堆積しやすい場所となり」、「その場合、貯水池の水位が下がるならば、船舶航行の条件は現在よりも一層悪くなる」(『三峡ダム』、築地書館、274頁)。さらに、「貯水水位を『175m』に高めるならば、バックウォーターの先端が変動する水域は、重慶港付近と嘉陵江の河口付近に移り、それによる船舶航行への影響は、一層深刻となる」(同上、274頁)。また、貯水池の水位を長年にわたって下げることによって、「至る所に砂洲が現れる」(同上、274頁)。一方、ダムサイトより下流域については、「貯水池から比較的に澄んだ水が排出されるため、宜昌の下流の河床を侵食し、宜昌の水位を低下させることになる。その場合、葛州覇ダムでは、船舶閘門の水深が不足し、船運に影響する」(同上、342頁)--などの指摘がある。
(参照サイト):「汚染対策追いつかぬ長江 専門家「早期ガン」と警鐘」(「人民網」) |