中国物流競争、第ニ幕がいよいよ始動開始へ
邦人各社、中国内の物流網を強化
ー日中間の高速海上輸送も本格的にー


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 日本通運は日本から中国への物流サービスを効率化する。中国で混載貨物事業の免許を取得、保税制度を利用できるようになり、陸海上を貨物コンテナごと連続して運ぶ輸送体制を整えた。貨物積み替えなどの手間が省け、輸送期間の短縮につながる。中国に進出した日系企業は日通のサービスを利用すれば部品などを迅速に調達できる。一貫輸送サービスは、まず東京―蘇州間で始めた。従来は上海で荷揚げした後、いったん貨物コンテナを開封し、荷物を小分けにし通関していた。蘇州までは荷主ごとにトラックを確保し、荷物を積み直さなければならなかった。新体制では上海に着いたコンテナを保税状態のまま蘇州までトラック輸送、蘇州で通関する。上海で仕分けして、再び積載する必要がないため、東京から蘇州まで14日かかった輸送期間を2日程度短縮できる。積み替え時の貨物の破損や紛失を防ぐこともできる。上海にある日通の現地法人が混載貨物事業の免許を取得、同法人の蘇州支店を通じサービスを提供する。運行は週一便のペース。今後、対象地域を南京、無錫などに拡大する。中国では、航空や海上など輸送手段ごとに混載貨物事業免許が必要となる。ただ免許を取得しても目的地まで保税状態で運ぶには現地に物流拠点をもつ必要がある。日通は中国国内の主要都市に物流拠点やコンテナトラックを配備しており、免許取得後にいち早く、陸海を連続して結ぶ輸送網を構築できた。(「日経新聞」、2002年12月30日付)

 :日中間で初めて直航の定期海上貨物便が2003年11月をめどに就航する。日本通運など4社の共同事業で、「博多(福岡市)〜上海」間を高速船で結ぶ。これに接続すると、例えば「東京〜上海」の輸送期間を現在の半分近い片道4日に短縮できる。中国からの輸入が増えている食品や日系企業の中国工場向け電子部品などの輸送需要を取り込む。日通、住友商事、商船三井、港湾運送大手の上組が共同出資で運航会社「上海スーパーエクスプレス」(福岡市)を設立した。コンテナ船よりも積み下ろし時間が短く移動も高速な「RORO」船を使う。中国政府の認可が下り次第、週2便を運行する。2004年中に、平日は毎日運航する週5便への移行を目指す。また「東京〜博多」間も「RORO」船を週6便運行することで、大消費地の「東京〜上海」間を結ぶ高速輸送網をつくる。これまで、日中間は複数の港を経由する貨物船が主流で、「東京〜上海」間なら片道7日間程度。今回の事業は、二つの港を直航で往復する定期シャトル便で、従来なかった。日通では中国現地でのトラック輸送と組み合わせ、上海周辺の工場に向けた電子部品や機械部品を生産計画に合わせ「ジャスト・イン・タイム」で搬入する計画。また、国内は鉄道輸送と組み合わせれば、貨物を鉄道に積み替え、東北・北陸などの遠隔地に輸送することも可能である。ーー「日本経済新聞」、2003年9月18日付・要約)  

 
(参照):本欄「アジアとの結節点、九州地域の役割

 ◆日本と天津間を鉄道とフェリーで一貫輸送=JR貨物、日通

 日本貨物鉄道と日本通運は、日本各地と天津地区間を鉄道とフェリーで一貫輸送する「SEA&RAILサービス」を2006年3月から開始する。JRの12ft鉄道コンテナを使用する。今回開始するサービスは、「神戸−天津」間の高速フェリー「燕京号」(チャイナエクスプレスライン社)を活用する。金曜日に神戸出港、日曜日に天津入港のスケジュールで、通関用件を満たせば日曜日通関、月曜日配達にも対応できる。
ーー(2006年2月28日)

 (参照サイト):「日本通運・JR貨物が日本〜天津間のSEA&RAILサービスを開始
          (日本通運株式会社・HP)

 日中韓、貨物トレーラー相互乗り入れへ調整

 国土交通省は2008年度をめどに、貨物トレーラーの荷台部分であるシャーシ(被けん引車)について、中国、韓国と相互乗り入れできるようにする方向で調整に入った。これまでは各国の規制の違いでシャーシを相手国に持ち込むことができず、港で積み替えが必要だった。日中韓はナンバープレートの統一化や車体の大きさの標準化などを検討し、国際物流の大幅な効率化を目指す。日中韓は2006年9月にソウルで3ヵ国物流担当相会合を開き、シャーシの相互乗り入れで合意する。来年度中にも協定を結ぶ考えだ
ーー(「日本経済新聞」、2006年2月28日)


 【中国における最近の物流輸送動向

  佐川急便、北京に合弁会社設立
 
佐川急便はこのほど北京に合弁会社を設立した。宅配業務の範囲を北京すべての地区に拡大し、将来的に全国網羅をめざす。「京泰実業(」集団)有限公司は佐川急便、住友商事と共同出資で「北京住商佐川急便物流有限公司」を設立した。合弁経営期限は12年。新会社は主に小荷物の宅配を中心に北京地区の物流市場を開拓するとともに、市内と域外の普通貨物輸送、貨物エクスプレス、冷蔵・冷凍輸送、コンテナ輸送、国内貨物代理、貨物倉庫、物流コンサルティングなどのサービスを提供する。市内10カ所に中継拠点を設置し、北京市のすべての区域で24時間以内の宅配を行なう。ーー(2003年10月)

 
豊田通商、中国に自動車部品の新たな物流拠点
 豊田通商は中国で自動車部品関連の物流事業を拡大する。2004年秋にも福建省で部品物流会社が稼働するほか、広東省でも2004年内に物流拠点を新設して華北から華南までカバーする体制を整える。福建省では台湾系部品メーカーと台湾の完成車工場を結ぶ部品運送を始める。
ーー(2004年6月)

 日通、中国で自動車の部品輸送拡大
 日本通運は自動車部品を生産計画に合わせて「ジャスト・イン・タイム」で工場に搬入する物流事業を本格化する。広東省各地から集荷した部品を湖北省襄樊にある日産の合弁会社「東風汽車」に、2004年10月から自社の専用トラックを使って搬送を始めた。工場付近の倉庫で生産計画に合わせて仕分けし、一日最大で4回工場に搬入する。また、2005年4月からは、日産の広州花都工場向けにも同様に搬送する。
ーー(2004年12月)

 バンテック、中国の部品物流を整備
 バンテックは中国における自動車部品の物流体制を整備する。同社は現在、湖北省武漢市と広東省広州市に物流センターをもつ。2005年までに、両センターに日本国内で使用している倉庫管理システムを導入しサービスの向上を図る。また、中国東北部にも物流センターの設置を検討している。
ーー(2004年12月)

 日本郵船、中国で陸上輸送・上海に合弁設立へ
 日本郵船は中国で自動車の陸上輸送業に本格進出する。上海の物流会社と合弁会社を設け、メーカーと販売店を結ぶトラック配送網を構築する。上海汽車工業グループの物流会社、安吉汽車物流と合弁会社「上海安吉日郵汽車運輸」を近く設ける。合弁会社は乗用車6台を搭載できる専用トレーナー50台を用意し、上海や湖北省などにトラックの基地を設置。基地から自動車工場へ向かい、完成車を積み込んで販売店まで運ぶ。第1弾として湖北省襄樊市にある日産自動車の工場から高級車「ティアナ」を輸送することが内定している。安吉汽車が属する上海汽車グループの「サンタナ」や「ビュイック」なども扱う計画。複数の工場と販売店を結ぶルートを策定し、空荷が少ない状態にして輸送効率を高める。初年度は年間10万台の輸送量が目標。
ーー(「日本経済新聞」、2005年1月4日)

 日通と三菱商事が中国の物流で資本提携
 日本通運と三菱商事は、中国の国内物流事業に関して資本・業務提携することで合意した。両社は2005年6月までに、共同で持株会社を日本に設立。日本通運が51%、三菱商事が49%出資する。新会社は現在、両社が中国で運営している物流子会社のうち6社に出資。保有する倉庫や配送拠点、トラック輸送網などを共有することで、国際物流も展開していく。中国のほぼ全土に広がる34都市106拠点、倉庫面積約25万平方メートルの物流網を保有することになる。
ーー(2005年3月9日)

 ≪日通、東風汽車と提携・中国に自動車部品配送網

 日本通運は中国自動車大手の東風汽車集団(湖北省)と提携した。中国全土に共同で輸送網を築き、東風汽車の自動車部品を運ぶほか、他の自動車メーカーなどからの物流業務の受託も狙う。総合物流企業が大手メーカーと提携して配送事業に取り組むのは珍しい。日通は中国での企業向け物流では海外企業の中で先行しており、提携による物流網の充実と受注量の増加で成長市場での事業基盤を固める。日通の中国現地法人と東風汽車の物流子会社、襄管物流(湖北省)が協力する。今月内にも同省にある東風汽車系列のエンジンメーカー向けに日通のトラックなどを使って部品の配送を始める。日通が日本でのノウハウを生かし、効率的な配送スケジュールやジャストインタイムの仕組みを作る。
ーー(「日本経済新聞」、2007年2月19日)
 
(参照サイト):「日通、中国自動車メーカー東風汽車の物流子会社と業務提携」(日本通運・HP)

 
:日通の中国における2006年3月期売上高は約1,700億円)

 日本通運、上海―シンガポール結ぶトラック輸送網

 日本通運は年内にも「上海―シンガポール」間(約7000km)6ヵ国を結ぶ大型トラックによる輸送網を完成する。陸上輸送が難しかった「ハノイ―バンコク」間の輸送にメドをつけた。実現すれば船で2週間以上かかる上海―シンガポール間の輸送を10日程度に短縮できる見通し。中国と東南アジア間は輸出入が増加するなど相互依存が強まっている。トラック輸送網の完成で製造業の部品調達などが効率化しそうだ。日通が年内の完成を目指す輸送網周辺には日系をはじめとする製造・サービス拠点が集積している。「ハノイ―バンコク」間(約1000km)のトラックによる輸送ではこれまでラオス・タイ国境のメコン川の渡河が障害となっていたが、2006年末に第二メコン橋が完成し道路網が接続。これを受け日通はこのほど同区間のトラックによる輸送実験を実施した。ーー(「日本経済新聞」、2007年2月29日)

 (参照):本欄「第2メコン国際橋が開通」(2006年12月20日)
 (参照):本欄「
ベトナムのインフラ総合開発計画」(会員制)
           ー交通・運輸整備状況ー

≪本邦初公開・映像(会員専用)≫
「中国・南寧〜ベトナム・ドンタン」間の道路状況





  (参照):本欄「広州ホンダ、24万台体制へ輸送力強化
  (参照):本欄「
広東省広州市周辺の高速道路網

  (参照):本欄「
武漢市内のインフラ整備状況
  (参照):本欄「
湖北省・道路重点建設規格図
  (参照):本欄「
成都〜重慶間の高速道路地図
  (参照):本欄「
河北省の道路現況
  (参照):本欄「
遼寧省の道路現況

  (参照):本欄「
中国の高速道路整備状況
  (参照):本欄「
成都〜上海間の輸送モード展望
  (参照):本欄「
中国全土の主要鉄道網


 :なお、日本から中国・長江流域への船舶および陸送に、中国国内輸送網を築きつつある参考例として、「中国遠洋運輸」(「COSCO Japan」ホームページ)の事例を紹介する。)


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