中国・雲南省の高速道路整備状況

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                          (地図出所:「哈尓濱地図出版社発行」)


 中国・西域や華南地域とインドシナの大物流時代へ

 雲南省の「元江〜磨黒」間を結ぶ高速道路が2000年12月に開通 したことにより、中国の西部や華南地域の物資をインドシナ諸国との間で、より早く、しかも大量にやり取りできる時代を迎えようとしている。現在、中国の資金援助でラオス国内の道路網整備が進められており、早ければ2007年にも、中国・昆民からラオスを経由して、タイのバンコクへと直送が可能となる(参照:本欄「中国・昆明〜タイ・バンコクを結ぶ道路実現化へ)。

 雲南省・昆民〜磨黒間】=ラオス・ルート
 
 雲南省の省都・昆民からラオスに入るには、これまで、「元江」までは高速道路が開通していたが、その先の「景洪」・「磨黒」間が開通していなかった。しかしその後2000年末に、雲南省鏡内の残りの部分(全長147km、4車線、時速60km/h)が開通した。同区間は比較的に高い山があり、谷間を横断するために橋脚の高さが168m、全長405mにもなる「紅河大橋」写真参照、昆民中国国際旅行社)や、全長3,363mにも及ぶトンネルを建設する必要があった。これにより、昆明からラオス、ミャンマー、タイなどへの走行が可能となる。

雲南省・昆民〜瑞萠間】=ミャンマー・ルート

 雲南省の省都・昆民からミャンマーに入るには、「礎雄」・「大理」・「保山」を経由して「瑞萠」へと至るルートになる。同区間(全長約800km)の工事は2期に分かれており、第1期として、楚雄・大理・保山(約500km)間が供用している。報道ではミャンマーの国境地区最大の都市、木姐市と2002年には直結する、となっている。その後の経過は未確認(写真は「景洪」の先のミヤンマー国境・「打洛」付近、IHCC)。

 四川省・成都〜西昌〜攀枝花間】=中国・西域ルート

 これまで陸の孤島に近かった、中国・西域の成都や重慶などの工業製品は、おおむね鉄道を通して、香港経由で海外に運ばれていた。また一部は、長江の水運を利用して上海まで運ばれている(参照:本欄「成都〜上海間の輸送モード展望)。最近は、高速道路を使った陸送も進められている。しかしこれら内陸部の工業都市が、港湾まで製品を輸送するには、高速道路を南下して、貴州省の省都・貴陽や雲南省の省都・昆民を経由して、広州や香港へ出たほうが、武漢経由で上海などの東部・港湾へ出るより距離的には近い

 :例えば、四川省の成都から貴州省の貴州を経由して、さらに広西壮族自治区の南寧を経由して、北海まで続く、「西南主幹線道路」の全長は約1,700kmほどである。一方、重慶から長江沿いに東進し、武漢・南京を通って、上海に至るルートの全長は約2,400kmほどになる。)

 (参照)本欄「中国の主要高速公路網」(地図)

 また最近は、中国の内陸部においても、人件費などのコストアップ要因で、ベトナムなどの東南アジア地域へ進出する日系企業も増えつつある。これまで部品や原材料を日本から東南アジアへ輸出していたものを、中国国内の自社工場から陸送で、これら東南アジアの自社工場へ搬送することも今後、視野に入ってくる(逆のケースも考えられる)。その場合、成都や重慶に工場を構える企業にとっては、従来の貴州経由よりも、まっすぐ南下した四川省内の「西昌」・「昆民」経由のほうが利便性が高まる

 :なお、長期的には、東南アジアの部品や原材料を中国に持ち込む(逆の場合も)ことを前提にすれば、雲南省の昆民あるいは広西壮族自治区の南寧(参照:本欄「広西壮族自治区の高速道路網)あたりに大規模な「物流ターミナル」(保税・保管・通関業務等を含めた)を設置することによって、中国の西域ルート(成都・重慶など)と華南ルート(広州・深セン・香港など)との分岐点的な役割を担うこともできる。)

 この「成都〜西昌〜攀枝花〜昆民」間を結ぶ高速道路の建設状況は、「西昌」区間上記の写真参照、IHCC)については、宇宙・ロケット基地などがある関係か、比較的早く整備が進んでいる。しかし現状における供用状況については、未確認な部分が大きい。

 
雲南省・河口、広西省チワン自治区・南寧】=ベトナム・ルート

 三つ目のルートとして考えられるのが、ベトナムとの交易が期待される、@
「雲南省・河口〜ベトナム・ハノイ」ルート(参照:本欄「中国・昆民〜ベトナム・ハノイルート」)と、「広西省チワン自治区・南寧〜ベトナム・ハノイ」ルート参照:本欄「広西壮族自治区の高速道路網である。この2ルートは、他のルートと違い近年、富に交易が活発となってきている(これら両ルートには、道路と並行するかたちで、鉄道も通っている(参照:本欄「中国・華南とインドシナ半島を結ぶ鉄道網)。

 
(:インドシナ半島を走る鉄道はほぼ狭軌(1,000mm)を基本としている。したがって、べトナム国内も基本的には狭軌であるが、「ハノイ」から出ている「北京」行きの国際線はベトナム国内の「狭軌」と中国ゲージの「国際標準軌」(1,435mm)が同時並行的に敷かれている「三線軌」区間となっている。)

 (参照):本欄「インドシナ半島のアジアハイウェイ」(地図)

 (参照サイト):「
ベトナムの地図」(Univ. of Texas Libraries)


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  (参照):本欄「中国・昆民と成都を結ぶ高速道路」(写真)

  (参照):本欄「
ベトナムの交通・運輸インフラ整備状況


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